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ベンチャーの選考対策

企業理念への共感を面接でどう伝えるか、ベンチャーのミッションの読み方

公開 この記事は約19分で読めます

ベンチャー面接の「企業理念への共感」は、原体験・事業・判断軸の3つの型で組み立てると深掘りに耐えます。ミッション・ビジョン・バリューの読み方、評価されない5つの典型、ケース別の答え方までを公的データで整理します。

先に結論

  • 対象は、ベンチャー企業に関心があり、面接で「企業理念への共感」や志望動機の深掘りに答える準備をしたい大学生・大学院生です
  • 「企業理念に共感しました」は、面接官側から見ると熱意(73.4%)・今後の可能性(71.0%)・人柄(93.8%)の3軸を確かめる入り口の質問として聞かれます(就職白書2026、企業調査1,161社)
  • 答えは①原体験から理念の一語に接続する型 ②業界関心から事業・理念に落とす型 ③迷った選択を理念で説明する型の3つを用意すると、深掘りに耐えやすくなります
  • ベンチャーで理念・ミッションが大手より重く見られるのは、1人あたりの事業への関与が大きく、理念と日常業務の距離が近いためです。企業規模の違いは中小企業庁の定義で確認できます
  • 評価されない典型は「HPを読んだだけの引用」「原体験と理念のずれ」「どの会社でも通る抽象論」「大手の悪口」「将来は起業したいと言い切る」の5つに集中します

この記事で分かること

  • 「企業理念への共感」が面接で聞かれる理由と、面接官が本当に見ている評価軸
  • 企業理念・ミッション・ビジョン・バリューの違いと、どこを読むとベンチャーの判断軸が見えるか
  • 共感を伝える3つの型と、1分版・3分版の組み立て方
  • 評価されない5つの典型と、避けるための書き換え方
  • ベンチャーで理念・ミッションが大手より重く見られる理由
  • 大手併願・シード期の企業・メガベンチャー・職種で選んでいる場合のケース別対策
  • 面接前のチェックリストと、よくある深掘り質問への備え方

「企業理念への共感」の答えが評価軸に沿っているか、1問から相談できます

「企業理念への共感」を面接で聞かれる理由と評価軸

「企業理念への共感」は、ベンチャー企業の面接で聞かれやすい定番質問の一つです。この質問1問で、面接官は複数の評価軸を同時に確かめようとしています。

面接官が本当に見ているのは熱意・可能性・人柄

企業が採用で重視する項目は、調査によって上位3つに集中しています。

項目企業が採用基準で重視
人柄93.8%
自社への熱意73.4%
今後の可能性71.0%
性格適性検査の結果38.8%
アルバイト経験31.4%

出典:株式会社リクルート 就職みらい研究所『就職白書2026(新しいタブで開きます)』。企業調査は新卒採用を実施する従業員5人以上の企業のうち2026年卒採用の実施企業1,161社(2025年12月~2026年1月、複数回答)。先輩世代(26卒)の採用で企業が答えたデータで、28卒自身の数値ではありません。

「企業理念への共感」の答えには、この3軸のうち熱意と可能性が特に強く表れます。熱意は「どれくらい調べて、どれくらい考えて来たか」、可能性は「意思決定の筋道が通っているか」として読み取られます。人柄は答えの中身よりも、理念を語る姿勢や受け答えから読まれます。

「共感しました」で止まる答えが評価されにくい理由

  • 理念に共感したきっかけ(自分の体験・考え)が見えない
  • 共感がこの会社固有ではなく、他の会社でも成り立つ
  • 共感が入社後の行動とつながらない

答えのどこかが抜けると、面接官は「HPを読んで用意してきた答え」と読み取ります。深掘りで「どのあたりに具体的に共感したのですか」「他社の理念と比べてどう違いますか」と聞かれると、話が続きません。

「なぜベンチャーなのか」との違い

同じ面接で「なぜベンチャーなのか」も聞かれやすい質問です。両者は似ていますが、見られている軸が少し違います。

質問面接官が確かめたいこと
なぜベンチャーなのか規模への納得と、入社後の姿の具体性
企業理念への共感は会社固有の判断軸との重なり、意思決定の筋道

「なぜベンチャーなのか」の答え方はなぜベンチャーなのか、面接で聞かれたときの答え方と志望動機の作り方で3層の型にまとめました。本記事では「企業理念への共感」1問に絞って掘り下げます。面接の質問全体はベンチャー面接で聞かれる質問と答え方、評価軸から逆算する準備の順番、面接対策全般は28卒の面接対策は何をすればいいか、採用する側が見ている3つの評価軸を参照してください。

企業理念・ミッション・ビジョン・バリューの違いと読み方

ベンチャーの採用ページや会社案内では、企業理念・ミッション・ビジョン・バリューという言葉が別々に使われています。面接で「企業理念への共感」を語るとき、どの言葉を指しているかがずれると、面接官から見て「ちゃんと調べていない」印象になります。

用語の整理

用語一般的な意味面接で引用するときの位置
企業理念(経営理念)会社がなぜ存在するか、何を大切にするかという最上位の考え方共感の起点にする
ミッション会社が社会の中で果たす役割・使命事業の方向性と結びつける
ビジョン中長期で目指す姿・ありたい状態入社後の自分の姿につなげる
バリュー(行動指針)社員の行動の判断軸・大切にする価値観自分の行動と重ねる

会社によって呼び方は違います。「ミッション・ビジョン・バリュー」の3点セットを掲げる会社、「パーパス」を最上位に置く会社、「クレド」や「Way」と呼ぶ会社もあります。言葉の違いにこだわるより、その会社がどの階層をいちばん強く打ち出しているかを読み取ります。

どこに書かれているか

ベンチャー企業の理念・ミッションは、以下の順で見ていくと情報が集まります。

  1. コーポレートサイトの「About」「会社情報」「理念」ページ。最上位の言葉と、それを言語化した背景が書かれていることが多い
  2. 採用ページの「ミッション」「Why」「カルチャー」ページ。採用候補者向けに、理念を具体化した言葉が置かれる
  3. 経営者のインタビュー記事・note・ブログ。理念の由来や、創業時の問題意識が語られていることがある
  4. 採用イベントの資料・採用ピッチ資料。理念と事業戦略をつなげて説明していることが多い
  5. ニュースリリース・プレスリリース。資金調達・新規事業の発表で理念が引用されるケースがある

理念に紐づくエピソードは、コーポレートサイトのトップページよりも、経営者のインタビューや採用資料に出てくることが多いです。理念の一語だけでなく、「なぜその言葉を選んだか」の背景まで読むと、面接で引用するときの厚みが変わります。

読む順番

  • まずミッション(会社が社会に果たす役割)を読む。会社の存在理由がここに集約されている
  • 次にビジョン(目指す姿)を見て、どの方向に進もうとしているかを確かめる
  • バリュー(行動指針)は、入社後に自分が働くときの判断軸と重なる。日常業務のイメージがつかめる
  • 最後に経営者の言葉で、理念の背景を押さえる。面接の深掘りで「どのあたりが具体的に響きましたか」と聞かれたときの材料になる

企業研究の進め方全体はベンチャー企業の見極め方、新卒が入社前に何をどこで確かめればいいかで、別の角度からも整理しています。

企業理念への共感を面接で伝える3つの型

「企業理念に共感しました」で終わる答えは、深掘りで崩れやすくなります。答えを組み立てるときは、以下の3つの型のどれかに乗せると、面接官から見て筋が通ります。

型1:原体験から理念の一語に接続する

自分の過去の体験から、理念の一語に繋げる型です。

  • 構成:原体験(自分の経験・問題意識)→ 理念の一語 → この会社でなら実現できる理由
  • 向く人:学生時代に打ち込んだ活動と、理念の方向性が重なる人
  • 強み:具体性があり、答えがその人固有になりやすい

例文: 「大学時代に地方の中小企業の経営支援に関わるプロジェクトに参加し、情報格差が意思決定の遅さに直結する場面を何度も見ました。御社のミッション『◯◯で、意思決定を変える』は、この課題を事業で解こうとしている言葉だと受け取っています。中でも△△事業は、私が見てきた中小企業の課題にそのまま対応していると感じました。」

型2:業界関心から事業・理念に落とす

業界への関心から入って、事業・理念の順に絞り込む型です。

  • 構成:業界への関心 → この会社の事業 → 事業を支える理念の読み取り
  • 向く人:業界は決まっているが、原体験が強くない人
  • 強み:事業への理解の深さが伝わる

例文: 「人材領域に関心を持ったのは、キャリア選択の情報が偏っていることが身近な問題だったからです。御社の□□事業は、◯◯という切り口でこの偏りを埋めようとしている事業と理解しています。ミッション『△△』の背景にも、情報の偏りをなくしたいという考えが置かれているように読みました。」

型3:迷った選択を理念で説明する

就活で迷った選択肢を、理念・バリューを根拠に説明する型です。

  • 構成:迷った選択肢(複数社・大手との比較) → 判断の軸 → 御社の理念・バリューと重なる部分
  • 向く人:大手やコンサルを併願している人、業界を絞り切れていない人
  • 強み:意思決定の筋道が見える。「なぜ大手ではないのか」の深掘りに同時に答えられる

例文: 「同じ業界で大手の△△社も受けていますが、御社を志望する決め手になったのは、バリューの『◯◯ファースト』の考え方です。大手では事業の一部分を担当する期間が長くなりますが、御社では顧客に近い場所で意思決定に関わる機会が早く来ると、採用資料や社員の方のインタビューから受け取りました。この違いは、入社後にどこまで自分で考えて動けるかに直結すると考えています。」

1分版と3分版の使い分け

面接官に「1分で」「もう少し詳しく」と時間指定を変えられることがあります。

時間構成
1分版(200~300字)原体験 or 業界関心(1文)→ 理念の一語(1文)→ この会社でなら実現できる理由(1文)
3分版(800字前後)1分版の構成を3層に分け、各層に具体例を1つずつ

3分版をまず作り、そこから削って1分版を作ると、重要な部分を落とさずに短くできます。

就活生

企業理念に「心から共感しました」と堂々と言える自信がありません。ふわっとした共感を面接官に見抜かれるのが怖いです。

ベンチャールーキーズ編集部

共感を無理に大きく語る必要はありません。採用で企業が重視する項目は人柄・熱意・今後の可能性で、いずれも「どれくらい感動したか」の強度を見る指標ではありません(就職白書2026)。

むしろ強調しすぎると、「HPを読んだだけでは」と疑われるきっかけになります。「どのあたりに具体的に反応したか」「自分の経験のどことつながったか」を1~2点に絞って話すほうが、話した内容を軸にして深掘りの質疑を進めやすくなります。

共感を語る自信がない場合は、型3(迷った選択を理念で説明する)が使いやすい選択肢です。「大手の◯◯社も検討したが、御社の△△というバリューが自分の判断軸と重なった」という構成なら、意思決定の筋道を示す形で理念に触れることができます。

共感の語り方が強すぎないか・ふわっとしすぎていないかの判定を、1問から一緒に点検できます

自分の面接準備がどこまで進んでいるかは、面接の準備度チェック(12問・約2分)で確かめられます。

評価されない5つの典型と書き換え

「企業理念への共感」の答えで評価されない典型は、5つのパターンに集中します。どれも面接官から見ると「用意してきた答え」が透けて見える書き方で、深掘りで崩れやすくなります。

典型1:HPを読んだだけの引用で終わる

  • NG:「御社のミッション『◯◯』に深く共感しました。素晴らしい理念だと感じています」
  • 書き換え:「御社のミッション『◯◯』を、私は△△の文脈で読みました。その文脈を感じたのは、□□事業の進め方と、代表の方の◯◯というインタビューの発言です」
  • ポイント:理念の一語を引用するなら、その一語が自分の中でどう解釈されているかを一緒に言う。解釈があれば、深掘りで「どう解釈したか」を聞かれても答えられる

典型2:原体験と理念がずれている

  • NG:「学生時代は体育会で主将を務めました。御社のミッション『テクノロジーで社会を変える』に共感しています」(原体験とミッションがつながっていない)
  • 書き換え:原体験と理念の間に、接続の一文を挟む。接続が難しければ、型2(業界関心から入る)や型3(迷った選択を説明する)に切り替える
  • ポイント:原体験と理念がつながらないなら、無理に原体験を使わない。接続が弱い答えは、深掘りで「体育会の経験と、どう理念が結びついたのですか」と聞かれて止まる

典型3:どの会社でも通る抽象論

  • NG:「社会に貢献したい」「人の役に立つ仕事をしたい」「成長できる環境を求めています」
  • 書き換え:「社会貢献」を具体化する。「◯◯業界の△△という課題を、□□の方法で解こうとしている御社」のように、会社固有の論点に落とす
  • ポイント:抽象的な言葉は、面接官から見ると「他社の面接でも同じことを言っているのでは」と読まれる

典型4:大手やコンサルの悪口になる

  • NG:「大手は仕事が分業されていて自分で考えられないから、ベンチャーの御社を志望しました」
  • 書き換え:「大手には大手の良さがある前提」で話す。「大手では△△が強みですが、私が優先したいのは◯◯なので、御社の方が重なります」
  • ポイント:大手を一括りにして否定すると、志望企業を貶める材料にもなる。面接官は「この学生は、評価軸をうちにも向けるかもしれない」と警戒する

典型5:「将来は起業したい」と言い切る

  • NG:「将来は起業したいので、御社でスキルを身につけてから独立します」
  • 書き換え:起業志向があるなら、この会社でまず何をしたいかを主語にする。「将来の選択肢の一つに起業もありますが、まず御社の◯◯事業で、△△を身につけたいと考えています」
  • ポイント:起業志向を全否定する必要はないが、「御社は踏み台」と読める言い方は避ける。起業志望の人のキャリア設計はメガベンチャーは起業の近道か、1社目で得やすい経験と得にくい経験で別の角度から整理しています

ベンチャーで理念・ミッションが特に重く見られる理由

同じ「企業理念への共感」でも、大手の面接より、ベンチャーの面接のほうが理念・ミッションが重く見られます。理由は会社の構造にあります。

1人あたりの事業への関与が大きい

ベンチャー企業の多くは、中小企業基本法上の中小企業に当たります。製造業その他は資本金3億円以下または従業員300人以下、サービス業は資本金5,000万円以下または100人以下などが基準です(出典:中小企業庁 中小企業・小規模企業者の定義(新しいタブで開きます)。資本金と従業員数のどちらかを満たせば中小企業に該当)。

従業員数が少ない組織では、1人あたりが事業に関わる面積が大きくなります。日常業務の判断を、理念やバリューに照らして行う場面が多くなるため、採用時点で「理念に合う人かどうか」が重く見られます。

離職コストが相対的に大きい

厚生労働省の調査では、新規大卒者の就職後3年以内の離職率を事業所規模別に見ると、小規模の事業所ほど離職率が高くなります。

事業所規模新規大卒就職者の3年以内離職率
1,000人以上27.0%
500~999人31.5%
100~499人33.9%
30~99人41.9%
5~29人52.0%
5人未満57.5%

出典:厚生労働省「新規学卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」(新しいタブで開きます)(令和7年10月24日公表)。令和4年3月卒業の先輩世代の数値で、28卒の予測ではありません。「事業所」の規模で、企業規模ではないため、大企業の小さな支店も「5~29人」に入る点に注意してください。

小さい事業所ほど離職率が高い傾向があります。離職の理由は統計だけでは断定できませんが、採用側が理念や業務内容との適合を事前に重く見ようとする背景の1つとして参照できます。

大手は制度面の選択肢が比較的多く、ベンチャーは個人と組織の距離が近い

  • 大手:ジョブローテーションや研修で、入社後に部署や役割を変える選択肢が比較的多い
  • ベンチャー:人数が少ないぶん、個人と事業・経営陣の距離が近い傾向がある

ベンチャーで理念・ミッションが重く見られる傾向があるのは、入社後に関わる事業と組織の範囲が、個人の判断軸と直接重なりやすいためです。大手との比較はベンチャーと大手はどっちがいいか、新卒の1社目を決める判断の順番でも扱っています。

ケース別の答え方

自分の状況に応じて、使いやすい型と、注意するポイントが変わります。よくあるケースを4つ整理しました。

ケース1:大手と併願している

  • 使いやすい型:型3(迷った選択を理念で説明する)
  • ポイント:大手を検討した事実を隠さない。面接官は「大手も受けていますか」と聞いてくる前提で質問することがあり、隠すと信頼を落とす。大手も検討したうえで、御社の◯◯というバリューが自分の優先軸と重なった、という組み立てが答えやすい
  • 深掘り:「大手じゃダメなの?」と聞かれたら、否定ではなく「大手にも強みはあるが、自分の優先軸は◯◯で、御社の方が重なる」と答える

ケース2:シード・アーリー期のスタートアップを志望している

  • 使いやすい型:型1(原体験から理念に接続する)
  • ポイント:シード・アーリー期の会社は、事業の実績よりも課題意識・ビジョンが強く打ち出される。経営者の発信(note・インタビュー・ピッチ資料)を読み込んで、理念の背景まで触れる
  • 深掘り:事業が変わる可能性にどう向き合うかを問われることがある。「事業内容は変わっても、ミッション『◯◯』が変わらない限り、自分の判断軸はぶれない」のように答えると筋が通る

ケース3:メガベンチャーを志望している

  • 使いやすい型:型2(業界関心から事業・理念に落とす)
  • ポイント:メガベンチャーは事業が多角化しているため、ミッションと特定事業のつながりを押さえる。「ミッション『◯◯』が、□□事業の△△という方針につながっている」と、理念から事業への流れを言えると強い
  • 深掘り:複数事業のどれに関心があるかを聞かれる。1つに絞って答えつつ、「他事業も、ミッションの別の側面を担っている」と関連づける

ケース4:職種で選んでいる(エンジニア・デザイナー・マーケ等)

  • 使いやすい型:型2(業界関心から事業・理念に落とす)または型3(迷った選択を説明する)
  • ポイント:職種で選んでいる場合、理念への共感が薄いと見られがち。「職種の軸は◯◯ですが、同じ職種がある会社の中で御社を選んだのは、ミッション『△△』が自分の仕事観と重なるため」と、職種と理念の両方に触れる
  • 深掘り:「他社でも同じ職種で働けるのでは?」と聞かれる。「職種は同じでも、ミッションが違うと作るものの方向性が変わる。◯◯を作りたい自分には、御社の方向性が合う」と答える

よくある失敗と面接前のチェックリスト

「企業理念への共感」の準備でよくある失敗は、理念の読み込みに時間を使って、自分の答えの組み立てに時間を割けないことです。理念は読めば読むほど奥深くなりますが、面接で話せる時間は数分です。

よくある失敗3つ

  1. 会社ごとに答えを一から作り直す。型を決めずに毎回ゼロから書くと、応募社数が増えるほど準備が破綻する
  2. 原体験を全社共通で使い回す。同じ原体験でも、会社ごとに「どの理念の一語とつながるか」の接続は変える
  3. 深掘りの想定をしていない。「どのあたりが具体的に?」「他社の理念と比べると?」の2問は来る前提で準備する

面接前のチェックリスト

  • 理念・ミッション・ビジョン・バリューを、公式サイトの原文で読んだ
  • 経営者のインタビュー・note・採用資料のうち、1つは読んだ
  • 自分が引用する理念の一語を1つに絞った
  • その一語に対する自分の解釈を、1文で言語化した
  • 3つの型(原体験/業界関心/迷った選択)のうち、どれを使うか決めた
  • 3分版と1分版の両方を声に出して話した
  • 「どのあたりが具体的に?」「他社の理念と比べると?」「大手じゃダメなの?」への答えを用意した
  • 大手併願がある場合、「大手も検討したうえで」の一文を入れた
  • 起業志向がある場合、「御社でまず何をしたいか」を主語にした一文を用意した
  • 原体験と理念の接続が弱い場合は、型2・型3への切り替えを決めた

よくある質問

Q1. 企業理念に本当は共感していなくても、面接では共感したと言うべきですか

共感を演じると、深掘りの質疑で崩れやすくなります。深く共感する必要はなく、「どのあたりに反応したか」「自分の経験のどことつながったか」を1~2点挙げるほうが、答えとして成立します。全く反応しない理念の会社であれば、志望度を上げる前に、事業内容や働き方の方で志望理由を組み立てるか、志望を再検討する選択肢もあります。

Q2. 経営者のインタビュー記事が見当たらない会社では、何を読めばいいですか

採用ページの「Why」「カルチャー」「社員紹介」のページを優先します。経営者の発信がなくても、採用ピッチ資料や、ニュースリリースの事業説明に理念が引用されていることがあります。それでも情報が少ない場合は、カジュアル面談を申し込んで直接聞く方法もあります。カジュアル面談の使い方はカジュアル面談で何を聞くか、新卒がベンチャーを見極める質問にまとめています。

Q3. 「貴社のミッションを一言で言うと?」と逆質問で聞かれたらどう答えますか

ミッションの文言を暗唱するのではなく、自分の解釈を含めた一言に置き換えます。例:「『テクノロジーで意思決定を変える』を、私は『情報の非対称性をなくす』という文脈で読みました」。文言と自分の解釈の両方を言えると、答えに厚みが出ます。

Q4. 複数社受けていて、理念を混同しそうです

応募会社ごとに、理念・ミッションの原文と自分の解釈を1枚にまとめると、面接前の確認が早くなります。シート化のポイントは、①理念の原文 ②自分が引用する一語 ③自分の解釈 ④原体験との接続 ⑤深掘り3問の想定答え、の5点です。

Q5. バリュー(行動指針)への共感を聞かれることはありますか

ベンチャーでは、入社後の日常業務との距離が近いため、バリューへの共感を聞く会社もあります。「御社のバリュー『◯◯ファースト』は、自分の△△という経験での判断軸と重なります」のように、バリューと自分の行動を結びつけると答えやすくなります。

Q6. 理念に共感はできるが、事業内容にはそこまで関心がない場合は

事業内容と理念は切り離せないため、事業への関心が薄いままだと、入社後にミスマッチが起きやすくなります。理念と事業のどちらに自分の関心が寄っているかを整理し、面接では両方に触れるようにします。事業への関心が本当に薄い場合は、志望度を上げる前に、別の会社も含めて検討し直す方が結果的に安全です。

Q7. 「他社でも同じ理念の会社があるのでは?」と深掘りされたら

他社との違いを、理念そのものではなく「理念を体現している事業・組織の作り方」で説明します。「同じ『◯◯』を掲げる会社はありますが、御社は△△事業で□□という方法を取っている点に、理念の体現を感じました」のように、理念を実行に落とした具体的なポイントを言えると筋が通ります。

Q8. 面接官から「理念に惹かれて入社した人が辞めることもあります。どう思いますか」と聞かれたら

理念は入社の決め手の1つだが、全てではない前提で答えます。「理念に惹かれて入ったとしても、業務内容・配属・組織の状態が変わると判断軸が揺れることはあると思います。だからこそ、入社前の時点で理念だけでなく、事業・配属・働き方の情報も確かめようとしています」のように、理念と現実の両方に目を向けている姿勢を示します。

Q9. 最終面接で社長から理念の話を振られたとき、気をつけることは

社長本人が理念を言語化してきた経緯を踏まえて答えることです。社長のインタビューや著書を1つは読んで、理念の背景・原体験に触れておきます。「◯◯というインタビューでお話しされていた△△の経験と、ミッション『□□』が結びついていると受け取りました」と伝えると、社長本人の文脈に沿った答えになります。最終・社長面接の詳細はベンチャー最終面接・社長面接で見られる3軸、落ちる理由と対策にまとめています。

Q10. 就活の軸と企業理念の整合は、どこまで厳密に合わせるべきですか

完全一致を目指す必要はありません。就活の軸と理念は、ある程度重なる部分があれば、面接での答えは成立します。「自分の軸は◯◯で、御社のミッション『△△』はその一部と重なる」という表現で、過度に一致を強調しないほうが、面接官から見て自然に映ります。就活の軸の作り方は就活の軸の決め方|ベンチャー志望が企業を絞る3つの判断フレームで整理しています。

まとめ

「企業理念への共感」は、面接で熱意・可能性・人柄の3軸を同時に確かめる入り口の質問です。ふわっと「共感しました」と答えると深掘りで崩れますが、原体験・業界関心・迷った選択の3つの型のどれかに乗せると、答えに筋が通ります。

  • 面接官は、理念への共感の強度ではなく、解釈の筋道と、入社後の行動との接続を見ている
  • 答えは①原体験から理念に接続 ②業界関心から事業・理念に落とす ③迷った選択を理念で説明の3つの型のどれかで組み立てる
  • 評価されない5つの典型(HPの引用/原体験のずれ/抽象論/大手の悪口/起業の言い切り)を避ける
  • ベンチャーで理念・ミッションが大手より重く見られるのは、1人あたりの事業への関与が大きく、入社後に理念との距離を縮めにくいため
  • 大手併願・シード期・メガベンチャー・職種で選んでいる、それぞれで使いやすい型を使い分ける
  • 面接前には、理念の原文・自分の解釈・3つの型のどれを使うか・深掘り3問の答えまでをシート化する

次のステップとして、応募予定の会社ごとに「理念の原文/自分の解釈/型/深掘り3問の答え」の5点をA4半分ほどにまとめ、3分版と1分版を声に出して練習してみてください。志望動機全体の設計はなぜベンチャーなのか、面接で聞かれたときの答え方と志望動機の作り方、面接対策の全体像は28卒の面接対策は何をすればいいか、採用する側が見ている3つの評価軸、面接質問全体の整理はベンチャー面接で聞かれる質問と答え方、評価軸から逆算する準備の順番を参照してください。

運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部

企業の見極め志望動機面接

ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。

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