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内定と入社後

ベンチャー内定者が入社までにやっておくこと、半年の過ごし方と優先順位

公開 この記事は約20分で読めます

ベンチャーの内定者が入社までの半年で何をやっておくかを、時期別に整理します。制度・情報・スキル・生活の4つの軸で優先順位を決め、残りの学生時間を使いきる進め方を公的資料でまとめました。

先に結論

  • 入社までの時間は、制度・情報・スキル・生活の4つの軸に分けて優先順位を決めると迷いにくくなります
  • 制度面でまず押さえるのは、内定の法的性質(判例)と労働条件通知書の確認、内定取り消しが起きたときの対処の3点です
  • 情報面では、会社の変化を追う(事業・組織・資金調達)/業界の変化を追う/自分の判断軸を再確認するの順で進めます
  • スキル面は、全職種に効くビジネス基礎(PCツール・敬語・簡単な文書作成)と、職種固有の最小限の準備に絞ります。詰め込みすぎは避けます
  • 生活面では、住居・給与の受取準備・体力維持を入社3か月前までに整えると、入社直後の負担が減ります
  • 残りの学生時間は、卒業要件と、学生でしかできない時間の使い方を先に確保します。入社準備で埋め尽くさないほうが安全です

この記事で分かること

  • 入社まで半年の全体像と、ベンチャー内定者が大手と違いやすい点
  • 内定の法的性質と、労働条件通知書で入社前に確認する項目
  • 会社・業界の変化を追う情報源と、自分の判断軸を再確認する方法
  • 入社直後に効くスキル準備の優先順位(職種別の最小限)
  • 住居・給与・税金・健康の準備を、入社何か月前にやるかの目安
  • 内定取り消し・内定者インターン・残りの学生時間とのバランス

ベンチャー入社までの時間の使い方を、自分の軸と合わせて一緒に整理できます

入社までの全体像、半年を4つのフェーズに分ける

ベンチャーの内定者が入社までの時間を使い切るには、半年を4つのフェーズに分けて進めるのが基本です。10月の内定式から翌年3月末までの約半年を区切ると、何を・いつ・どの順で進めるかが決めやすくなります。

入社までの時期別のやることマップ

ここでいう「入社までの半年」は、28卒(2028年3月卒業・入社予定)を例にすると、2027年10月から2028年3月末までの時期を指します。日程ルールは内閣官房 就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議「2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方」(2025年12月26日)(新しいタブで開きます)で、正式な内定日は2027年10月1日以降とされています(1.(1))。なお、この日程ルールは政府から経済団体等への要請であり、企業を法的に拘束するものではありません。新卒採用の一般的な目安として参照されているものです。

時期の目安フェーズ中心のテーマ
入社6か月前(10月~11月)①制度を押さえる内定書類の確認・労働条件通知書の受領・内定式対応
入社5~4か月前(11月~12月)②情報を整える会社・業界の変化を追う情報源の設定・自分の判断軸の再確認
入社3~2か月前(1月~2月)③スキル準備共通スキルと職種固有の最小限の準備・読書
入社1か月前(3月)④生活の立ち上げ住居・引っ越し・給与の受取準備・卒業要件の最終確認

4つのフェーズは順番の目安で、重なって進めて構いません。重要なのは、入社直前(3月)に生活立ち上げが集中しないように、制度・情報・スキルを先に片づけることです。

ベンチャー内定者が大手と違いやすい点

ベンチャーの内定者が大手と違いやすい点は、会社自体の変化が速いことと、内定者フォローのプログラムが整っていないケースが見られることの2つです。入社まで半年のあいだに、事業内容・組織体制・人員構成が変わる会社もあります。内定ブルーとは、ベンチャー内定後の不安を整理する5つの観点と動き方で、変化の中で起きる不安の整理を扱っています。

違いやすい点大手で見られやすい流れベンチャーで見られやすい流れ
内定者イベント月1回程度の内定者懇親会・配属前研修会社によってばらつきが大きい(手厚い会社と、個別連絡だけの会社)
情報の提供社内報・内定者向け冊子個別のメッセージ・SNS・社内ドキュメント共有
入社後の配属研修期間を経てから配属入社直後から現場配属のケースも見られる
事業・組織の変化半年単位では大きく動かないことが多い事業ピボット・資金調達・組織再編が入社前に起きるケースがある

呼称ではなく中身で判断することが大切です。「内定者フォローが少ない=悪い会社」ではありません。小規模な会社ほど個別の連絡で済ませているだけ、というケースもあります。

内定時期の実態(26卒データ)

内定時期のデータは、28卒自身の数値はまだありませんが、内閣府 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査 概要版(令和7年度・令和7年12月12日公表)(新しいタブで開きます)で、26卒(調査時点の学部4年生・大学院2年生)の内々定時期が示されています(12ページ)。

  • 就職予定企業から内々定を受けた月は、「国内企業(ベンチャー企業)」で最も多かったのは6月、「国内企業(ベンチャー企業以外)」で最も多かったのは5月でした
  • 政府ルール上の採用選考活動開始(6月1日以降)と重なる時期に集中しています
  • 10月の正式な内定日より前に、内々定で承諾まで進んでいるケースが多いことがうかがえます

26卒の数値で、28卒自身の数値ではありません。この傾向が続くとすれば、10月の内定式の時点では内々定からの時間がすでに数か月経っている内定者が多い、ということになります。

制度面で押さえておく3つ

入社までのフェーズ①で押さえておきたいのは、内定の法的性質・労働条件通知書の確認・内定取り消しが起きたときの対処の3つです。制度の建て付けを知っていると、入社までのやりとりで戸惑いにくくなります。

内定の法的性質(判例の整理)

採用内定は、最高裁 1979年の大日本印刷事件で「始期付解約権留保付労働契約」の成立と解されています(最高裁第二小法廷 昭和54年7月20日判決)。入社予定日を就労の始期とする労働契約がすでに成立していて、企業側には解約権が留保されているという整理です。

  • 内定時点で、入社予定日を始期とする労働契約そのものは成立していると解される扱いです
  • 企業側の解約権は無制限ではなく、客観的に合理的な理由があり社会通念上相当なものに限られます
  • 学生側からの辞退は、e-Gov 民法(明治二十九年法律第八十九号)(新しいタブで開きます)の民法627条1項で、原則として2週間前の申し入れで解約できる扱いが示されます

内定を受けた時点で、学生と企業の関係は「選考が終わっただけ」ではありません。双方に権利と義務がある関係に入っていることを押さえておきます。

労働条件通知書で確認する項目

e-Gov 労働基準法(昭和二十二年法律第四十九号)(新しいタブで開きます)の第15条では、使用者は労働者に対し、労働条件を書面で明示することが求められています。入社前に受け取る労働条件通知書(または雇用契約書)で確認する項目は、次のとおりです。

項目確認するポイント
契約期間期間の定めの有無・試用期間の有無と期間
就業の場所・業務の内容配属先の変更可能性・初任配属が確定しているか
始業・終業時刻所定労働時間・休憩時間・休日
賃金の決定・計算・支払方法基本給・諸手当・固定残業代の有無と内容・支払日
退職に関する事項自己都合退職の申し出時期・解雇事由
社会保険健康保険・厚生年金・雇用保険・労災保険の加入

固定残業代(みなし残業代。一定時間分の残業代をあらかじめ給与に含める仕組み)が含まれている場合は、①固定残業代を除いた基本給の額、②固定残業代の労働時間数と金額、③固定残業時間を超える時間外労働には別途割増賃金を支払う旨の3点が明示されているかを見ます(厚生労働省リーフレット「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします。」(新しいタブで開きます))。

通知書の内容が選考中に聞いていた話と異なる場合は、署名・押印の前に企業に確認します。労働基準法15条2項では、明示された労働条件が事実と相違する場合、労働者は即時に労働契約を解除できることが示されています。

内定取り消しが起きたときの対処

ベンチャーの内定者が気にかけておきたいのが、内定取り消しのケースです。企業の業績悪化・倒産・事業方針の変更などで起きる可能性があります。ベンチャーの内定取り消しは起こるか、倒産・業績悪化のときの対処と相談先で、起きる背景と相談先を詳しく扱っています。

  • 内定取り消しは判例の整理では解雇に準じて扱われ、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要とされます
  • 新規学校卒業予定者の内定取り消しがあった場合、企業は職業安定法施行規則に基づき、学校・ハローワークへの通知が必要です
  • 相談先は、大学のキャリアセンターと新卒応援ハローワーク・都道府県労働局の2つが基本です

通常のケースでは心配しすぎる必要はありません。ただし、入社前に会社の経営状況が悪化しているサインが見られる場合(求人の急な取り下げ、採用担当者からの連絡が途絶える、報道で経営不安が出るなど)は、早めに大学のキャリアセンターに相談します。

情報面で整えておく3つ

フェーズ②(入社5~4か月前)では、会社の変化・業界の変化・自分の判断軸の3つの情報源を整えます。入社後の判断の軸は、入社前に用意しておくほど入社直後の仕事に集中しやすくなります。

会社の変化を追う情報源

ベンチャーは半年のあいだでも事業・組織が動くことがあります。入社予定の会社の変化を追う情報源は、次が中心です。

情報源見るところ
会社の公式ニュース・プレスリリース新サービス・資金調達・組織変更・新規出店
代表・経営陣のSNS・ブログ会社の方向性・優先順位の変化
採用ページの更新新規募集職種・組織図の更新
業界メディアの会社関連記事外部から見える会社の位置づけ
内定者コミュニティ(Slack・LINE・社内ドキュメント)内定者だけに共有される情報

未上場のベンチャーで業績情報が公開されていない場合でも、非上場ベンチャーの業績や将来性の調べ方、新卒が入社前に見る5つの情報源で情報源を整理しています。入社直前になるほど情報を取りに行くのが遅れるため、11月~12月のうちに情報源を定期的に見る習慣を作っておきます。

業界の変化を追う情報源

業界の変化は、入社後の仕事の文脈を理解するうえで効いてきます。ベンチャー・スタートアップ業界の全体感は、次の資料で押さえられます。

全部を毎日チェックする必要はありません。週1回・30分を業界記事の確認時間として確保する、くらいの頻度で十分です。読む量を増やすより、同じ媒体を継続的に見るほうが変化に気づきやすくなります。

自分の判断軸を再確認する

就活中に作った自分の判断軸(なぜその会社を選んだか・入社後に何を身につけたいか)を、入社前にもう一度書き直します。就活の軸の決め方|ベンチャー志望が企業を絞る3つの判断フレームで、軸の作り方の手順を扱っています。

  • 就活中に書いた志望動機・入社後にやりたいことを読み直す
  • 入社後の1年目・3年目で、どんな状態になっていたいかを言葉にする
  • 判断軸は入社後も使う。入社直後に迷ったとき、立ち返る場所になる

就活生

入社後の仕事がどんな感じになるのか想像できなくて、何を準備しておけばよいか決められずにいます

ベンチャールーキーズ編集部

入社前に全部を見通すのは、無理をしないほうが安全です。ベンチャー新卒1年目で起きること、仕事・研修・働き方・壁を解説で、入社後に起きることの型は整理されています。

入社前の準備は、「入社後の自分が迷ったときに立ち返る場所」を作る作業だと考えると、優先順位をつけやすくなります。会社の変化を追う情報源・自分の判断軸・入社後に見返す読書リスト。この3つが揃っていれば、入社後に起きる変化のほとんどには対応できます。

スキル準備はその上に乗せるイメージで、詰め込みすぎないほうが続けやすくなります。

入社後の判断軸と、入社まで何を準備するかの優先順位を一緒に整えられます

スキル準備は、共通スキルと職種固有に分ける

フェーズ③(入社3~2か月前)のスキル準備は、全職種に効く共通スキルと、自分の職種固有の最小限に分けて考えます。ベンチャーは入社直後から業務に入るケースが見られるため、スキル準備の方向性は押さえておく価値があります。

共通スキルの最小限

全職種に効く共通スキルは、以下の範囲が基本です。

スキル最小限の目安
ビジネス敬語・メール文例社外・社内の基本的なやりとりで困らない程度
PowerPoint・Google スライド簡単な資料が作れる程度(デザイン性より構造の分かりやすさ)
Excel・Google スプレッドシート四則演算・SUM・AVERAGE・IF・VLOOKUPが使える程度
Slack・Chatwork・Teams入社予定の会社で使われているツールの基本操作
タッチタイピング作業スピードに影響する基礎

共通スキルは資格を取る必要はありません。資格勉強の時間を使うより、実際の業務で使われる形で練習するほうが入社後に効きます。

職種別の最小限の準備

職種固有の準備は、入社予定の職種によって変わります。ベンチャーの職種一覧、新卒で就ける7つの仕事と配属が決まる仕組みで、ベンチャーの職種の全体像を扱っています。職種別の最小限の目安は次のとおりです。

職種入社前に触れておくと役立つもの
営業商談の流れ・顧客訪問のマナー・簡単な提案資料の作り方
マーケティングGoogle アナリティクスの基本・SEO・SNS広告の仕組みの入門
エンジニア入社予定の会社の技術スタック・公式ドキュメント・簡単な写経
デザイナーFigma の基本操作・入社予定の会社のデザインガイドライン
コーポレート(人事・経理など)業務で使うソフト(勤怠管理・会計ソフトなど)の体験版

全部を身につけてから入社する必要はありません。入社後に教わる前提の仕事も多く、入社前に先回りしすぎると、変な癖がついてしまうこともあります。「配属されたら最初に触れるであろうもの」の輪郭をつかむ程度で十分です。

読んでおく本・資料 も、スキル準備より効くことがあります。ビジネスの基礎を知る本を全部で3~5冊が目安です。

  • 業界の基本構造を知る本(入社予定の会社の業界に関する本)
  • ビジネスの基本(意思決定・会議の進め方など)
  • 入社予定の会社の代表・経営陣が書いた本(出ている場合)

読む冊数より、気になる本を手元に置いておくことが大事です。入社後に時間が取れなくなったときにも、手元にあれば読めます。

生活・健康・お金の準備は入社3か月前から

フェーズ④(入社1か月前)に押し込まないため、生活・健康・お金の準備は入社3か月前から段階的に進めるのが基本です。入社直前に全部を片づけようとすると、不備が出やすくなります。

住居・引っ越しのタイミング

実家から通える場合は不要ですが、入社に合わせて引っ越す場合の目安は次のとおりです。

時期やること
入社3か月前(1月)住む地域の候補を絞る・家賃予算を決める
入社2か月前(2月)内見・物件の決定・契約
入社1か月前(3月)引っ越し業者の予約・荷造り・ライフラインの手続き
入社直後住民票の移動・運転免許の住所変更・各種変更手続き

3月は引っ越し業者の繁忙期で、料金が上がり予約も取りづらくなります。引っ越し日は3月後半ではなく、3月中旬までに動かす判断もあります。会社に通勤費の支給制度がある場合は、物件を決める前に通勤経路と上限額を確認します。

給与の受取・税金・保険の準備

給与の受取準備は、入社前に以下を整えておきます。

  • 銀行口座:会社の指定銀行がある場合は、入社前に口座を開設します。ネット銀行は口座開設に時間がかかることがあります
  • 印鑑:入社時の書類で使う実印・銀行印・認印の3種類を揃えます
  • 税金:入社年の住民税は、前年のアルバイト収入をもとに計算されます。入社2年目から住民税の天引きが始まるケースが多く、2年目は手取りが変わる点を押さえておきます
  • 保険:入社と同時に健康保険・厚生年金に加入します。国民年金に加入している場合は、入社後に切替手続きが行われます

初任給は、厚生労働省 賃金構造基本統計調査(令和7年)(新しいタブで開きます)の第10表で、令和7年6月分の新規学卒者の賃金(男女計・所定内給与額)は大学262.3千円と示されています。この数値は常用労働者10人以上の民営事業所の集計(6月分の所定内給与、賞与・残業代を含まない)で、個別の会社の初任給と単純には比べられません。ベンチャーの年収は上がらないのか、昇給の仕組みと評価制度の見方で、ベンチャーの年収の見方を扱っています。

健康・体力の維持 も、入社後の仕事に備えると意外に効きます。

  • 歯科検診・内科健診:入社後は時間が取りにくくなります。入社前に受けておきます
  • 運動習慣:週2~3回、30分程度の運動で十分です。体力が落ちていると入社直後の疲れが長引きます
  • 睡眠リズム:入社の2週間前から、朝型に調整しておきます。深夜型のまま入社すると、最初の1週間が重くなります

健康は最初の資本です。入社直後の数か月は、仕事を覚えるだけで消耗します。体調を崩して休むと、入社直後の信頼を取り戻すのに時間がかかります。

残りの学生時間の使い方

入社まで準備で埋め尽くすのは、むしろ入社後の立ち上がりを弱くすることがあります。残りの学生時間は、学生でしかできないことに使う時間も確保します。

卒業要件と単位の最終確認

まず押さえるのは、卒業要件と単位の最終確認です。卒業できなければ入社ができません。内定後に留年・卒業できなくなったら、会社への連絡と内定の扱いで、万一のときの対処を扱っています(本記事公開時点では未公開のため、本文中のリンクはIDのプレースホルダのままです)。

  • 卒業に必要な単位数・履修漏れがないか
  • 卒論・卒業研究の進捗
  • 大学院の修了要件(修士論文・単位・公聴会)

卒業できない場合、入社予定日の変更や内定の扱いについて企業との確認が必要になることがあります。1月~2月の最終学期のテスト・卒論提出で焦らないよう、11月~12月の時点で単位の確認を済ませておきます。

卒業要件が片づいたら、学生の時間でしかできないことにも時間を使います。社会人になると、まとまった時間が取りづらくなります。

  • 長期の旅行(1週間以上)
  • 家族・友人との時間(卒業後は会う頻度が落ちやすくなります)
  • 読書・映画・趣味の時間
  • 大学の授業で受けておきたいもの(卒業要件外でも、受けられるうちに受ける)

ベンチャーでの入社後の働き方は、ベンチャー新卒1年目で起きること、仕事・研修・働き方・壁を解説で詳しく扱っています。働き始めると、学生時代と比べて時間の使い方が変わります。残りの学生時間を使い切ることは、入社準備と同じくらい大事な時間の使い方です。

ケース別の考え方

内定者それぞれの状況によって、入社前の過ごし方は変わります。よくあるケースに分けて整理します。

入社直前まで迷いが残っている場合 は、入社準備より先に迷いの整理を済ませます。内定承諾で迷うときの判断順、承諾・保留・辞退の決め方と伝え方で、承諾判断の整理を扱っています。

  • 迷いの中身を書き出す(会社・業界・自分の軸のどこに不安があるか)
  • 大学のキャリアセンター・第三者に話を聞く
  • 判断の期限を自分で決める(12月末までに決める、など)

辞退の判断に至る場合も、話し合いが必要なケースがあります。内定辞退で引き止められたときの対応、話し合いの進め方と伝える順番で、辞退のときの話し合いの進め方を扱っています。

内定者インターンへの参加を打診された場合

ベンチャーでは、内定後に有給の内定者インターンを提案されるケースが見られます。内定者インターンは行くべきか、給料・期間・断り方と判断の順番で、参加判断の整理を扱っています。

  • 参加のメリット(会社・業務の理解が深まる・入社後の立ち上がりが早い)
  • 参加の負担(学業・卒論との両立・体力面)
  • 強制ではないこと(断っただけで直ちに評価が下がるとは限らない。参加できない場合は理由を早めに伝える)

全員が参加すべきというものではありません。学業・卒論・個人の時間とのバランスで判断します。

入社予定の会社が急に大きく変わった場合 は、入社までのあいだに、会社の事業内容が大きく変わる・資金調達の計画が崩れる・大規模な組織変更が入るケースも、ベンチャーでは起こりえます。

  • 変化の内容を公式情報で確認する(代表のメッセージ・プレスリリース)
  • 配属予定・業務内容が変わる場合は、採用担当者に直接確認する
  • 入社そのものに関わる変化なら、大学のキャリアセンターにも相談する

パニックにならず、公式情報と直接確認で状況を把握する順番を守ります。SNSの憶測だけで判断するのは危険です。

よくある失敗と対策

入社までの準備で起きやすい失敗を、チェックリストにまとめます。

  • スキル準備を詰め込みすぎて、入社直前に疲れきってしまう
  • 卒業要件の確認が後回しになり、1月~2月に焦ることになる
  • 会社の情報を取る習慣をつけず、入社直前になって慌てて情報を集める
  • 労働条件通知書の内容を確認せず、署名してしまう
  • 引っ越しを3月後半に設定し、業者が見つからなくなる
  • 健康面の準備(検診・運動)を飛ばして、入社直後に体調を崩す
  • 住民税の仕組みを知らず、入社2年目の手取り減少で焦る
  • 内定者コミュニティへの連絡を見ずに、入社後の情報を取り逃す
  • 迷いが残ったまま入社準備だけ進め、入社直前に不安が爆発する
  • 友人・家族との時間を取らず、入社後に孤独感が強く残る

よくある質問

内定者が入社までにやるべきことは、何から始めればよいですか

制度面の確認(労働条件通知書・内定書類)から始めるのが安全です。制度の確認は入社6か月前(10月~11月)に、情報の整理は入社5~4か月前(11月~12月)、スキル準備は入社3~2か月前(1月~2月)、生活の立ち上げは入社1か月前(3月)が目安です。詰め込みすぎず、順番を守るほうが続きます。

ベンチャーの内定者は、大手より入社前の準備が大変ですか

一概に大変とは言えません。会社ごとのばらつきが大きいためです。大手では内定者フォローのプログラムが整っているケースが多く、ベンチャーでは個別のやりとりが中心になりやすい傾向はあります。中身で判断するのが安全で、「連絡が少ない=ネガティブ」とは限りません。

内定後にスキルを身につけるため、資格は取るべきですか

必須ではありません。資格を取る時間を使うより、実際の業務で使うソフト・ツールに触れるほうが入社後に効きます。資格の勉強をする場合でも、入社予定の職種で使われる資格に絞ります。全職種で万能に効く資格はありません。

内定者コミュニティ(Slack・LINE)には積極的に参加すべきですか

参加するほうが情報が入りますが、全部のやりとりに参加する必要はありません。重要な連絡(入社書類・入社式・配属など)を見逃さない範囲で、無理のない距離感で続けるのが長続きのコツです。コミュニティでの発言量と入社後の評価は、原則として関係ありません。

内定取り消しの可能性が心配です、入社前に何を見ておけばよいですか

内定取り消しは判例の整理では解雇に準じて扱われ、客観的に合理的な理由と社会通念上の相当性が必要とされます。入社前に見ておくのは、会社の経営状況の公開情報(決算情報が公開されていればIR資料、未上場でもプレスリリースの頻度・求人の継続性)です。経営不安が報道で出た場合は、大学のキャリアセンターに相談します。ベンチャーの内定取り消しは起こるか、倒産・業績悪化のときの対処と相談先で詳しく扱っています。

入社前の読書は、何を読めばよいですか

3~5冊が目安です。業界の基本構造を知る本・ビジネスの基本(意思決定・会議の進め方など)・入社予定の会社の代表や経営陣が書いた本の3カテゴリから選ぶと、入社後の仕事につながりやすくなります。全部を読み切らなくても、手元にあれば入社後にも読めます。

住民税や社会保険の仕組みは、入社前に調べておくべきですか

基本の仕組みは押さえておくと、入社後の給与明細を読むときに戸惑いにくくなります。住民税は前年の所得をもとに課税されるため、入社1年目は原則として天引きがなく、入社2年目から天引きが始まります(アルバイト収入で課税対象だった場合)。社会保険は入社と同時に加入します。詳細は入社後に総務・人事から説明されるのが通常です。

残りの学生生活は、入社準備で埋め尽くすべきですか

埋め尽くさないほうが、入社後の立ち上がりが良くなりやすいです。長期の旅行・家族や友人との時間・読書など、まとまった時間でしかできないことに時間を使います。入社直後は仕事を覚えるだけで消耗します。学生時代の時間の使い方は、入社後の精神的な支えにもなります。

入社前に転居するタイミングは、いつが良いですか

3月中旬までの引っ越しが安全です。3月後半は引っ越し業者の繁忙期で、料金が上がり予約も取りづらくなります。会社に通勤費の支給制度がある場合は、物件を決める前に通勤経路と上限額を確認します。入社後1~2週間は体調を整える時間を残しておくと、立ち上がりが安定します。

内定者イベントに参加できない場合、評価に影響しますか

断っただけで直ちに評価が下がるとは限りません。ただし、参加できない場合は理由と参加可能な日程を早めに伝えると安心です。卒論・学業・体調不良などで参加できないケースはあり得ます。無断欠席は印象を落とす可能性があるため避けます。

配属が決まっていない場合、何を準備すればよいですか

共通スキル(ビジネス基礎・PCツール)を中心に準備します。職種別の準備は、配属が決まってから始めても間に合うケースが多くなります。新卒の配属はどう決まるか、ベンチャーで希望を伝える4つのポイントで、ベンチャーの配属の仕組みを扱っています。入社前に希望を伝える機会があれば、理由とセットで伝えます。

まとめ

ベンチャーの内定者が入社までの半年で何をやるかは、制度・情報・スキル・生活の4つの軸で優先順位を決めると迷いにくくなります。4つのフェーズに分けて順番を守り、入社直前に全部を押し込まないのが基本です。

  • 入社までの時間は4つのフェーズに分ける。入社6か月前は制度確認、5~4か月前は情報整理、3~2か月前はスキル準備、1か月前は生活立ち上げ
  • 制度面は、内定の法的性質(判例)・労働条件通知書の確認・内定取り消しの対処の3つを押さえる
  • 情報面は、会社の変化・業界の変化・自分の判断軸の3つを整える。全部を毎日見るのではなく、週単位で見る習慣を作る
  • スキル準備は共通スキル(ビジネス基礎・PCツール)と職種固有の最小限に分ける。資格は必須ではない
  • 生活・健康・お金の準備は入社3か月前から段階的に進める。3月後半に押し込まない
  • 残りの学生時間は、学生でしかできないことにも使う。入社後の精神的な支えになる

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運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部

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ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。

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