ベンチャーの就活イベントは行くべきか、新卒の選び方と参加後の動き方

ベンチャー向けの就活イベントは、企業と直接会える機会ですが、タイプ1(説明会)は制度上、選考に使えません。参加の意味と選び方、参加後に次の選考へつなげる動き方を、公的データを根拠に28卒向けに整理します。
先に結論
- 就活イベントは「企業に出会う場」と「選考が始まる場」の2つに分かれます。前者は情報収集、後者は早期選考や特別選考の入り口になるため、目的を分けて参加する会社を選びます
- ベンチャー向けのイベントは、合同説明会・ピッチイベント・スカウト型イベント・1day仕事体験・長期インターン説明会の5つが主流です。会社の規模とフェーズでテーマが変わります
- 行くべきかの判断は4つの基準で見ます。志望業界が決まっているか、イベントの中身がタイプ1~4のどれか(三省合意)、参加者層が自分に合うか、週あたりの可処分時間が足りるか、の順です
- ベンチャーの就活イベントの参加後は、24時間以内のメモ化・72時間以内のフォロー・1週間以内の社員接点の3ステップで動くと、イベント中の印象を次の選考・カジュアル面談につなげやすくなります
- 内閣府の学生アンケート(26卒)では、インターンシップ等への参加者のうち73.5%が早期選考の案内を受けた(出典:内閣府 令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査、2025年12月12日公表)という数値もあり、イベント経由のつながりは実際の選考へ波及します
この記事で分かること
- 就活イベントとベンチャー就活での位置づけ、三省合意の4類型との関係
- 合同説明会・ピッチイベントなど、ベンチャー向け就活イベントの主な種類と特徴
- 参加すべきかを判断する4つの基準と、見るべき5つのポイント
- 志望業界が決まっていない人・大手志向の人・地方学生・理系・内定が出始めた人のケース別の動き方
- 参加前の準備リストと、参加後24時間・72時間・1週間でやること
- オワハラや強引な勧誘を受けたときの相談先
- ベンチャーの就活イベントで失敗しないための注意点
就活イベントの選び方と、参加する会社の優先順位を一緒に整理できます
就活イベントとは何か、ベンチャー就活での位置づけ
就活イベントは、企業と学生が同じ場所(オンライン含む)で直接会う機会のまとめ語です。説明会・交流会・短期プログラムをまたぐ呼び方で、三省合意の4類型(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)でいうタイプ1~タイプ3の一部にあたるものを含みます。
タイプ1~4との対応関係
三省合意では、学生のキャリア形成支援を4類型に分けています(文部科学省 大学等におけるインターンシップの推進/概要資料(新しいタブで開きます)、2022年6月改正)。
| 類型 | 名称 | 期間・内容 | 学生情報の採用選考への利用 |
|---|---|---|---|
| タイプ1 | オープン・カンパニー | 説明会・イベント。就業体験なし | 不可 |
| タイプ2 | キャリア教育 | 大学の授業、企業の教育プログラム | 不可 |
| タイプ3 | 汎用的能力活用型/専門活用型インターンシップ | 汎用的能力活用型は5日間以上、専門活用型は2週間以上。半分超が就業体験 | 可(広報・採用選考開始以降) |
| タイプ4 | 高度専門型インターンシップ | ジョブ型研究インターンシップ等(主に大学院生) | 可 |
出典:文部科学省 大学等におけるインターンシップの推進(新しいタブで開きます)(2022年6月13日 三省合意改正)
- 合同説明会・企業説明会・ピッチイベント・交流会はタイプ1にあたります。タイプ1・2で企業が得た学生の情報は、制度上、広報活動や採用選考に使えません
- 一方で、イベントのあとに案内される早期選考や面談は、別枠の選考として進みます。制度上は切り分けられていますが、実態として接点がつくられる点を理解して参加します
ベンチャー就活での位置づけ
ベンチャー企業は、大手に比べて社名の認知度や求人サイトへの露出が少ない会社が目立ちます。学生側から見ると、イベントは知らなかった会社に出会う経路として機能します。ベンチャー企業の探し方、新卒が就活サイト以外のルートで見つける方法でも触れたとおり、求人サイト以外のルートの1つがイベントです。
内閣府の令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(2025年12月12日公表、対象は26卒)では、「インターンシップと呼称されるもの」に参加した学生は74.6%、参加者のうち5日以上を経験した学生は40.1%でした(有効回答3,375名、概要版PDF 6ページ(新しいタブで開きます))。「インターンシップ」の名称でタイプ1相当のイベントに参加している先輩世代が多いことを示します。28卒本人の数値ではない点に注意してください。
ベンチャー向け就活イベントの主な種類と特徴
ベンチャー就活で学生が参加しやすいイベントは、おおむね5つに分けられます。会社のフェーズ(スタートアップから上場企業まで)と事業領域で、イベントの性格が変わります。
5つの主要なイベント種別
| 種別 | 内容 | タイプ区分(三省合意) | 参加後に起きやすいこと |
|---|---|---|---|
| 合同説明会 | 複数社が同時に説明する会。会場・オンライン両方 | タイプ1 | 気になった会社の個別説明会・カジュアル面談の案内 |
| ピッチイベント | 社長・事業責任者が事業内容と採用方針を短時間でプレゼンする会 | タイプ1 | 事業の切り口に共感した学生との交流会・社員紹介 |
| スカウト型イベント | 学生がプロフィールを提出し、興味を持った企業と話す会 | タイプ1 | 選考の案内、カジュアル面談のオファー |
| 1day仕事体験 | 1日の短期プログラム。業界理解や課題ワーク中心 | タイプ1 | 自社主催のインターン(タイプ3)への誘導 |
| 長期インターン説明会 | 有給の長期の求人を複数社が出展する会 | タイプ1(説明会部分) | 書類選考→面接→採用の流れ |
- 1day仕事体験はタイプ1です。「仕事体験」と呼ばれても、実施日数の半分超が就業体験にあたる要件(タイプ3)を満たさない場合は、制度上の「インターンシップ」ではありません
- スカウト型イベントは、参加企業がプロフィールを見てオファーを出す形で、スカウト型就活でベンチャーのオファーを増やす、プロフィール5つの作り方で説明したプロフィール設計がそのまま効きます
- 長期インターン説明会で出合う求人は、採用プロセスを経ての就業であり、就活イベントそのものとは別物です。意味の整理はベンチャーの長期インターンは意味ないか、就活につながる人の4つの違いで触れています
大手の就活イベントとの違い
ベンチャー向けのイベントは、大手主催のイベントと比べて次の点が目立ちます。
| 比較軸 | ベンチャー向けイベント | 大手向け・大規模な合同イベント |
|---|---|---|
| 参加企業の数 | 比較的小規模なイベントが多い | 数百社規模の大型イベントも開催される |
| 開催形式 | ピッチ・交流会・座談会が中心 | ブース型の説明会が中心 |
| 社員との距離 | 社長・事業責任者本人が登壇する例が目立つ | 人事担当・若手社員が中心 |
| 選考への接続 | イベント後にカジュアル面談や個別選考に進む例が目立つ | 本選考の情報収集が中心 |
- 「参加企業数が多い=良い」ではありません。志望業界が決まっているなら、企業数を絞ったイベントのほうが深く話を聞けます
- 社長や事業責任者が登壇するイベントは、ベンチャーは社長で選ぶ、新卒が経営者を見る5つのポイントと確かめ方で挙げた確かめ方を試す場としても使えます
ベンチャーの就活イベントに行くべきかの判断、4つの基準
就活イベントは数が多く、全部に参加すると時間が足りなくなります。参加するかを判断する4つの基準で、優先順位をつけます。
判断基準1: 志望業界・職種がどこまで決まっているか
- 業界も職種も決まっていない段階 → 総合型の合同説明会・ピッチイベントで、知らない会社に出会う
- 業界が決まっている段階 → 業界特化型のイベント(SaaS・HR・金融系ベンチャーなど)で、同じ業界の複数社を比べる
- 職種が決まっている段階 → 職種特化型のイベント(エンジニア採用イベント、マーケ職向けイベントなど)
自分の志望の軸は、就活の軸の決め方|ベンチャー志望が企業を絞る3つの判断フレームで整理した軸を使うと、イベント選びがぶれにくくなります。自分の志向がベンチャー寄りかの傾向は、ベンチャー適性診断(14問・約3分)で確かめられます。
判断基準2: イベントの中身がタイプ1~4のどれか
- タイプ1(説明会・交流会) → 制度上、イベントで得た学生情報を採用選考の判断材料には使えません。ただし、イベント後に本人の同意を得て、別途カジュアル面談や選考案内が行われることはあります
- タイプ3(インターンシップ) → 選考がある。応募段階から準備が必要
- タイプ1と銘打ちつつ、終了後に特別選考・早期選考の案内がある形 → 事後の案内に備えて準備する
判断基準3: 参加者層が自分の学年・立場に合うか
- 大学1・2年生向け → キャリア教育系のイベント
- 大学3年生・大学院1年生向け → 本格的な就活イベント
- 大学4年生・大学院2年生向け → 内定者向けの会・既卒OK求人のイベント
マイナビの28卒向け調査(マイナビキャリアリサーチLab、2026年9月15日公表)では、28卒の大学3年生・大学院1年生のキャリア形成活動参加率が、2026年8月時点で80.1%(前月比24.7ポイント増)、5日間以上のインターンシップ参加率は24.9%(有効回答1,182名、8月回ページ(新しいタブで開きます))です。夏以降は参加率が上がる時期帯であり、同じ時期に動く学生が多いことを前提にイベントの密度を考えます。
判断基準4: 可処分時間が足りているか
- 週に動けるのが2~3時間程度 → 月1~2本の重点イベントに絞る
- 週に動けるのが8時間以上ある時期 → 複数イベントの併用、1dayや長期インターンの応募を並行
授業・研究・バイト・部活動との両立は、週あたりの時間で考えます。28卒の就活は何から始めるべきか?いまの時期から逆算する優先順位の時間軸と組み合わせて、イベント参加に充てる時間の総量を決めます。
イベントの選び方、新卒が見るべき5つのポイント
ベンチャー就活のイベントは、主催者も規模もさまざまです。選ぶ段階で次の5つを見ると、参加後の消化不良が減ります。
ポイント1: 主催者と参加企業が公開されているか
- 主催者の社名・事業内容がイベント告知ページに書かれているかを確認します
- 参加企業一覧が事前に公開されていないイベントは、当日まで比較検討しにくいため、主催者・個人情報の扱い・参加後の案内内容を事前に確認します
ポイント2: タイムテーブルと所要時間が示されているか
- 開始・終了時刻、各セッションの内容、質疑応答・個別面談の時間が明記されているかを見ます
- 「あと1枠だけ」のような引き延ばしの余地がある構成は、終わる時間が読めず、他の予定を圧迫します
ポイント3: 参加後の個人情報の扱いが明示されているか
- 提出したプロフィールが、どの企業に、どういう目的で共有されるかが明記されているかを確認します
- タイプ1は制度上、採用選考に使えないため、「このイベントで得た情報を選考の判断材料にします」といった説明がある場合は、タイプ区分の表示と矛盾していないか見直します
ポイント4: 社員との接点が設計されているか
- 社長・事業責任者・現場社員のうち、誰と話せるかが告知に書かれているかを見ます
- カジュアル面談につながるイベントは、面談で何を聞けるかを事前に設計して臨みます。質問の立て方はカジュアル面談で新卒が聞くべき質問、ベンチャーを見極める4つの軸と準備に例があります
ポイント5: 参加後のフォローの手段が示されているか
- 名刺交換・メール・個別面談・社員紹介など、イベント後の次の一歩が告知されているかを見ます
- 次の動線が見えないイベントは、情報収集だけで終わりやすく、応募までの時間が空きます

就活生
参加するイベントの数は、週に何本くらいが現実的なんでしょうか

ベンチャールーキーズ編集部
内閣府の令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(2025年12月12日公表、26卒対象、有効回答3,375名)では、就職活動期間が「9ヶ月間程度以上」の学生は47.7%でした。長い期間を走り続けるため、短期間に本数を詰めすぎると、記録と振り返りが追いつきません。
重点イベントを月に1~2本に絞り、残りの時間を企業研究・ES準備・面接練習に回す配分が、就活期間を通して情報の密度を保ちやすい動き方です。授業や研究との両立を考えると、週あたり3時間程度を目安に、無理のない範囲で組みます。
イベントの選び方を考える前に、自分の軸を言葉にする段階から一緒に進められます
参加前の準備、志望業界が決まっていない人のやり方
就活イベントは、準備なしで行くと情報が流れていきます。参加前の2~3時間でできる準備で、当日の収穫が大きく変わります。
準備チェックリスト
- 参加企業の事業内容を各社5分ずつ調べる
- 共通して聞く質問を3つ用意する
- その日に話したい人(社長・社員・内定者・人事)を決める
- 自己紹介を30秒・1分・3分の3パターンで組む
- 名刺または連絡先の交換手段(LinkedIn・メール等)を決める
- 当日のメモ用の様式(企業名・話した内容・感触・次のアクション)を1枚に用意する
志望業界が決まっていない人の進め方
志望業界が決まっていない段階では、イベントで出会う会社を軸ではなく観察材料として扱います。
- まず3社を比べる:当日話した会社のうち、気になった3社を抽出
- 共通点と相違点を書き出す:事業領域・組織フェーズ・社員の雰囲気の3項目で比較
- 自分が反応した点を言語化する:どの点に惹かれたか、どの点に違和感を持ったかを1行ずつメモ
- 軸の仮説を立てる:3社の比較から浮かんだ軸を1~2個置く
- 次のイベントで検証する:仮説の軸を次のイベントで確かめる
自己分析のやり方、28卒ベンチャー志望が最初にやる5つの手順と使い分けで紹介した軸の作り方と、イベント経験から得たヒントを突き合わせると、机上の自己分析だけでは出てこない軸が見えやすくなります。
参加後の動き方、次の選考・情報整理につなげる手順
就活イベントは、参加した時点では情報の束です。整理と動きで、次の選考やカジュアル面談につながります。目安は「24時間・72時間・1週間」の3段階です。
24時間以内:記録を残す
- 当日の自分のメモを見直し、企業名・話した人・内容・感触を1行ずつ清書します
- 翌日になると細かい表情や言葉遣いが抜けるため、記録はその日のうちに整えます
- 自分の中での興味度を3段階(A:面談を申し込みたい/B:もう少し調べたい/C:様子見)で分けます
72時間以内:フォローを送る
- 名刺・連絡先の交換があった場合、メッセージでお礼とともに、話の中で聞ききれなかった点を1つ添えます
- フォローの文面には、イベントの回・話した場所・話した相手の名前を入れると、相手が思い出しやすくなります
- 返信ではなく「送ったこと」自体が、次の面談につながるきっかけになる例もあります
1週間以内:社員との接点を設計する
- 興味度Aの会社には、カジュアル面談・OB訪問・インターン応募など、次の接点を具体的に申し込みます
- 興味度Bの会社は、採用ページ・事業紹介記事・プレスリリースを読み込んで、質問を1つ用意してから接点を持ちます
- 興味度Cの会社は、情報を保管するだけにとどめ、次に動く段階が来るまで寝かせます
早期選考への接続
内閣府の令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査(26卒対象、2025年12月12日公表)では、インターンシップ等の参加者のうち、参加したインターンシップが採用のための実質的な選考を含んでいた割合は58.6%、参加後に早期選考の案内を受けた割合は73.5%でした(概要版PDF 9ページ(新しいタブで開きます))。イベントの参加経験から、別枠の早期選考に案内される流れは、先輩世代でも一般的に見られます。
ただし、政府は28卒についても広報活動開始を2027年3月1日以降、採用選考活動開始を2027年6月1日以降とする日程を原則としています(内閣官房 2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方(新しいタブで開きます)、2025年12月26日決定)。この要請は、企業の採用活動を法的に拘束するものではないと本文1.に明記されており、専門活用型インターンシップ(2週間以上)に参加した学生については、採用選考活動開始の例外が従前どおり認められています。早期選考の時期と中身は会社ごとに差があります。詳細はベンチャーの早期選考はいつから何をするか、動き出しと準備の順番を参照してください。
ケース別解説、立場別の就活イベントの使い方
同じ就活イベントでも、学生の立場で見るべき点が変わります。5つのケースで整理します。
志望業界が決まっていない人
- 1ヶ月目は総合型の合同説明会で3~5社と話し、気になった会社の業界を控える
- 2ヶ月目は、興味を持った業界の特化型イベント(SaaS系・HR系・金融系など)で、同業界の複数社を比較
- 3ヶ月目は、仮説を持った業界で、職種別のイベントや個別説明会に進む
大手志向だが一応見てみたい人
- 大手志向でも、ベンチャーと大手はどっちがいいか、新卒の1社目を決める判断の順番で挙げた判断材料を集める場として使えます
- 比較するベンチャーは、売上規模・従業員数・組織フェーズが大手と並べて語れる会社(上場企業・大規模メガベンチャー)から入ると、違いが見えやすくなります
- 選考に進む・進まないはイベント段階で決める必要はありません。情報収集として参加します
地方学生
- オンライン開催のベンチャー就活イベントは、交通費と移動時間を抑えて参加できます
- オフライン開催を選ぶ場合、同日に複数イベントや個別面談をまとめて予定を組むと、上京コストを分散できます
- 動き方の全体像は地方学生のベンチャー就活、オンライン選考と上京のタイミングで差がつく進め方にまとめています
理系学生・大学院生
- 研究との両立のため、週単位で参加可能なイベント本数を先に決めます
- 専門性に関連したベンチャー(ディープテック系、研究開発系)は、1dayイベントで事業内容を深く聞ける会社を選びます
- 研究内容と仕事をどうつなげて話すかは、応募書類の段階で設計します
内定が出始めた段階の人
- 内定後は、承諾判断の材料集めとして、未知の会社に会う意義は小さくなります
- 残しておきたい選択肢がある会社の個別面談・内定者座談会に限って参加します
- 承諾の進め方は内定承諾で迷うときの判断順、承諾・保留・辞退の決め方と伝え方を参照してください
よくある失敗と対策
就活イベントで新卒がつまずきやすい点を整理しました。参加前・参加中・参加後の3段階に分けました。
失敗1:参加本数が目的化する
- 参加本数そのものを目標にすると、情報整理が追いつきません
- 対策:参加後の記録と次のアクションを立てる時間を、参加本数の半分以上は確保する
失敗2:会場で名刺を集めるだけで終わる
- 集めた名刺・連絡先の数と、応募・面談につながった数は別の指標です
- 対策:72時間以内のフォローを決めてから名刺を交換する
失敗3:オワハラや強引な勧誘を受け入れてしまう
- イベント終了後の個別面談で、他社の選考辞退や、入社の意思の即答を求められる例が見られます
- 政府の就職問題懇談会は、オワハラの例として「内々定段階での内定承諾書・誓約書の要求、他社の選考辞退の強要、推薦状の要求、保護者の同意の強要」を挙げ、就活エージェントによる同様の行為も慎むよう求めています(文部科学省 令和9年度卒業・修了予定者に係る就職について(企業等への要請)(新しいタブで開きます)、2026年3月24日)
- 対策:その場で返事を迫られたら「大学のキャリアセンターに相談してから答えます」と伝え、持ち帰る
失敗4:イベント参加のあと、企業研究が止まる
- 当日の社員の印象だけで判断すると、事業の実態と離れた判断になります
- 対策:興味度Aの会社については、ベンチャー企業の見極め方、新卒が入社前に何をどこで確かめればいいかで挙げた確認項目を一通り見てから、次の面談に臨む
失敗5:先輩世代のイベント参加率を自分の基準にする
- 内閣府調査でインターンシップ参加率が74.6%(26卒)だからといって、「参加しないと不利」ではありません
- 対策:数値は参考値として扱い、自分の志望度の高い会社と出会える経路として参加する
よくある質問
就活イベントは行かないと不利になりますか
参加しないこと自体で不利になる仕組みはありません。内閣府の令和7年度調査(26卒対象)では、インターンシップ等への参加者は74.6%で、参加しない人も一定数います。志望する会社との接点を持てる他の経路(求人サイト・OB訪問・スカウト・直接応募)が機能していれば、イベント参加の優先度は下がります。
1日のイベントでも就業体験扱いになりますか
1dayイベントは、三省合意ではタイプ1(オープン・カンパニー)に区分され、就業体験は伴わない位置づけです。「仕事体験」と呼ばれていても、実施日数の半分超が就業体験にあたる要件を満たさない限り、制度上のインターンシップ(タイプ3以上)ではありません。採用選考への情報利用は制度上できません。
就活イベントで出た内定は本当の内定ですか
イベント当日に口頭で「内定」と伝えられた場合でも、企業からの正式な通知(書面・メール)がないうちは、法的な評価が確定しません。判例上、内定は「始期付解約権留保付労働契約」の成立と解されますが(最高裁 1979年 大日本印刷事件)、口頭だけで契約の成立を主張するのは難しいケースがあります。承諾の判断は、通知書面を受け取ってから進めます。
合同説明会とピッチイベントのどちらに行くべきですか
目的で分かれます。幅広く情報を集めたい段階では合同説明会、事業の方向性に共感する会社と出会いたい段階ではピッチイベントが向きます。ピッチイベントは1社あたりの持ち時間が5~15分と短く、社長や事業責任者が登壇する例が目立つため、意思決定者の判断軸が伝わりやすい形式です。
オンラインと対面はどちらを選ぶべきですか
地方在住で交通費・移動時間を抑えたい人、授業・研究と並行する人はオンラインが向きます。実際の社員の雰囲気を見たい人・社員と立ち話をしたい人は対面が向きます。両方開催のイベントでは、1回目をオンラインで様子を見て、2回目以降を対面で深掘りする使い分けもできます。
服装は私服でよいですか、スーツがよいですか
イベント告知に「私服可」「スーツ指定」の案内があればそれに合わせます。案内がない場合、合同説明会・ピッチイベントはオフィスカジュアルから相手を見つつスーツを選ぶ、1day仕事体験は動きやすい服装、カジュアル面談は私服、が目安です。会社ごとに文化が違うため、公式サイトの社員の服装も参考になります。
内定が出てからのイベント参加は意味がありますか
承諾を決めるための情報収集として、残しておきたい選択肢がある会社の個別面談・内定者座談会に限って参加する価値があります。新規の企業と出会うためのイベント参加の意義は、内定後は小さくなります。
大学1・2年生のうちから就活イベントに行くべきですか
大学1・2年生向けのキャリア教育系のイベントは、業界・職種の全体像をつかむ入り口として使えます。本格的な就活イベントは大学3年生・大学院1年生以降が中心層で、1・2年生は参加できる会・できない会が混在します。告知に対象学年の記載があるため、確認して選びます。
イベントで複数の会社に話を聞くとき、全部に興味があるふりをするべきですか
無理に興味を示す必要はありません。合わないと感じた会社は「今回は情報収集でした」と伝えてよく、無理に関心を示すと、相手にもその後の時間にもミスマッチを残します。限られた時間で深く話を聞ける会社を選びます。
イベントで知り合った社員と、個人的に連絡を取り続けてよいですか
連絡を取ること自体は問題ありません。ただし、相手の業務時間外の連絡や、個人のSNSアカウントへの頻繁な接触は、受け取り方で負担になることがあります。採用関係のやり取りは、採用窓口・人事担当のメール・会社提供のメッセージツールを基本にします。
参加したイベントで強引な勧誘を受けた場合、どこに相談できますか
大学のキャリアセンター、都道府県労働局・ハローワーク、文部科学省の就職相談窓口が公的な相談先です。就活エージェントによるオワハラも、就職問題懇談会の要請で防止が求められています(上掲の企業等への要請、2026年3月24日)。やり取りの日時・担当者名・言われた内容を記録して相談します。
まとめ
ベンチャーの就活イベントは、参加するかどうかで有利・不利が決まる仕組みではありません。志望の軸・時期・可処分時間に合わせて、自分に合う種類を選んで参加する場として位置づけます。
- 就活イベントは「出会う場」と「選考が始まる場」の2つに分かれ、タイプ1(説明会・交流会)は制度上、採用選考に使えません
- ベンチャー向けのイベントは、合同説明会・ピッチイベント・スカウト型・1day仕事体験・長期インターン説明会の5種類が主流です
- 行くべきかの判断は、志望の確定度/タイプ区分/対象学年/可処分時間の4つの基準で決めます
- 選ぶ段階では、主催者・タイムテーブル・個人情報の扱い・社員との接点・参加後のフォローの5点を確かめます
- 参加後は、24時間以内のメモ化・72時間以内のフォロー・1週間以内の面談設計の順で動きます
- オワハラ・強引な勧誘に遭ったときは、その場で答えずに大学のキャリアセンターや労働局に相談します
次のアクションとして、まずは自分の志望の軸を言葉にすることから始めます。軸の素材集めは就活の軸の決め方|ベンチャー志望が企業を絞る3つの判断フレーム、ベンチャー向きの志向かを確かめたいときはベンチャー適性診断が使えます。イベントに出てから軸を考えるより、軸の仮説を持って参加した方が、同じ時間で得られる情報の密度が変わります。
迷っているうちに、一度整理しませんか
新卒採用の選考に携わってきたメンバーと、オンラインで30分。次の4つを相談できます。
ES添削 ― 選考する側の目で読み、伝わりにくいところを一緒に直す詳しく見る
面接対策 ― 面接で見られているポイントから、答え方を準備する詳しく見る
キャリア相談 ― 大手・ベンチャー・公務員など、どの道に進むかを比べながら整理する詳しく見る
自己分析の手伝い ― 自分に合う仕事や働き方を、これまでの経験から一緒に探す詳しく見る
2営業日以内にメールかLINEで面談の日程をご連絡します
運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部
ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。


