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企業の選び方

ベンチャー企業の探し方、新卒が就活サイト以外のルートで見つける方法

公開 この記事は約19分で読めます

ベンチャー企業の探し方とは、新卒就活生がベンチャー・スタートアップに該当する会社を発見し、応募までたどり着く情報収集の経路のことです。就活サイトと5つの別ルートの使い分け、公的データでの情報の質の見極め方を整理します。

先に結論

  • 対象読者は、ベンチャー企業を1社目として検討している大学生・大学院生です。業界や職種を絞り切れていない段階でも読み進められます
  • ベンチャー企業の探し方は、①大手就活サイト ②ベンチャー特化のスカウト型サイト ③国の選定情報・公的データベース ④OB・OG訪問とキャリアセンター ⑤長期インターンから入る ⑥合同説明会・ピッチイベントの6ルートに整理できます
  • 大手就活サイトだけでは、小規模なベンチャー・スタートアップは求人の分母に埋もれやすいため、特化サイトや国の情報源と組み合わせる進め方が効率的です
  • 情報の質を見極めるときは、若者雇用促進法に基づく「職場情報」の3類型(採用・教育・定着)を軸に、企業の採用ページと公的データベースを横並びで見ます
  • 大学3年の秋~冬の時点では、サイト登録・OB訪問の予約・長期インターン応募の3つを並行して進めると、春以降の選考に動きやすくなります

この記事で分かること

  • ベンチャー・スタートアップが大手サイトで埋もれる構造と、その対処
  • 就活サイト以外の5つのルートの使い方と、それぞれで出会える会社の性質
  • 6ルートを時間コスト・情報量・向く人で比較する一覧表
  • 公的データ(職場情報の3類型・しょくばらぼ・ユースエール認定)で情報の質を見極める方法
  • ケース別の探し方(大手も受けている人/ベンチャー専願/地方・大学院生)

ベンチャー企業の候補を広げるとき、どの経路から始めるか迷ったら、志望の軸と照らして一緒に整理できます。業界が絞れていない段階の相談も受け付けています

ベンチャー企業の「探し方」が難しい3つの前提

結論から言うと、ベンチャー企業の探し方が難しいのは、①「ベンチャー」に公的な定義がない ②大手就活サイトでは小規模な会社が埋もれやすい ③会社ごとに情報公開の濃さが大きく違うの3点があるためです。この構造を押さえてから経路を選ぶと、同じ時間で見つけられる候補数が変わります。

「ベンチャー」「スタートアップ」に法律上の定義はない

ベンチャー企業・スタートアップには、法律上の明確な定義がありません。中小企業の定義は中小企業基本法第2条(新しいタブで開きます)で、資本金と従業員数の範囲が業種別に決まっていますが、「ベンチャー」や「スタートアップ」は中小企業基本法とは別の概念として語られます。

内閣官房がまとめたスタートアップ育成5か年計画(新しいタブで開きます)でも、スタートアップは「未上場で急成長を志向する企業群」として扱われており、定量的な線引きは置かれていません。この定義のあいまいさが、「同じベンチャー」と呼ばれる会社でも、規模・資金調達状況・組織の成熟度に大きな差を生みます。

ベンチャー企業と中小企業の違い、見分け方の切り口は、ベンチャーと中小企業の違い、就活生が見分ける3つの切り口と4つのサインにまとめています。

大手就活サイトでベンチャーは「分母の中に埋もれる」

マイナビやリクナビなど総合就活サイトの掲載社数は数万社規模で、その中には大手の子会社・支店や中小企業も含まれます。検索条件に「ベンチャー」を入れても、絞り込みが不正確だったり、設立年数で機械的に絞ると老舗の中小企業までヒットしたりします。

大手就活サイトで埋もれやすい理由対処
掲載社数が多く、小規模な会社の順位が下がるベンチャー特化のスカウト型サイトを併用する(下の②)
「ベンチャー」の絞り込みが曖昧(設立年数など機械的な条件)業種・事業領域・従業員数(30~100人など)で絞る
掲載企業の中で、国の選定情報との照合ができないJ-Startup・経産省のスタートアップ関連情報で裏取りする(下の③)

出典:各社の検索条件はサイト上で確認した仕様で、公的統計ではありません(2026-10-14時点)。

ベンチャー・スタートアップでは、採用ページで直近の資金調達額やチーム体制まで公開する会社と、会社名と事業内容しか載せていない会社の差も大きくなります。情報の少ない会社は「見つけにくい」だけでなく、入社後のイメージを掴みにくい課題もあるので、公開情報の量を1つの判断材料として使えます。

ベンチャーの探し方は大手就活と何が違うか(採用する側の視点)

結論から言うと、大手の新卒採用とベンチャーの新卒採用では、学生との接点の作られ方と、採用側が探し方の段階で見ているものが違います。大手は新卒専任の人事・全国規模の広告・就活サイト経由の大量エントリーを前提にしているのに対し、ベンチャーは少人数の採用で、代表や事業責任者が選考の早い段階から関わります。この違いを押さえると、「どのルートを使うか」の優先順位が変わります。

観点大手の新卒採用ベンチャーの新卒採用
学生との接点就活サイトへの掲載・合同説明会・インターン(タイプ3)の大規模な枠スカウト・OB/OG訪問・小規模イベント・長期インターン
採用側が探し方で見ている点エントリー数の確保・母集団形成1人1人の志向・事業理解・自分で情報を取りに行く行動
選考開始の時期政府要請の原則(採用選考活動開始は卒業年度の6月1日以降)に沿った運用原則は同じ6月1日以降だが、専門活用型インターンシップ経由の例外や、要請に法的拘束力がない中での早期接点が多い

出典:接点の作られ方と時期は、就職・採用活動日程に関する関係省庁連絡会議 2027年度卒業・修了予定者の就職・採用活動日程に関する考え方(2025年12月26日)(新しいタブで開きます)の記述を踏まえ、公開情報を編集部で整理したものです。企業により実態は異なります。

採用する側が「探し方」の段階で見ているもの

ベンチャーの採用担当者は、スカウトへの返信や説明会への申込み段階で、志望理由が自分の言葉になっているか・事業内容を調べているか・ほかの選択肢と比較できているかを見ています。大手の母集団形成とは違い、1人の志望度が選考全体を通じた意思決定に重く影響するためです。探し方の段階から「候補を広げる動き」と「情報を深掘る動き」を両方走らせているかが、その後の選考で問われます。選考の進め方は、ハブ記事28卒の就活は何から始めるべきか?いまの時期から逆算する優先順位で全体像をまとめています。

就活サイトでベンチャーを探す進め方(基本ルート)

就活サイトは、どの経路を使うにしてもエントリーの入口として押さえる場所です。ただし「大手の総合サイトだけに登録して終わり」にすると、ベンチャーの選択肢が狭くなります。総合サイトと特化サイトの2軸で使い分けます。

総合サイトと特化サイトの2段構えで動く

総合サイト(マイナビ・リクナビ・キャリタス)では、次の順で絞り込むと小規模なベンチャーを拾いやすくなります。

  • 業種・事業内容で絞る:IT・SaaS・人材・HR Tech・ヘルスケアなど、ベンチャーが多い業界で絞る
  • 従業員数で絞る:30~100人規模、または100~300人規模に区切る
  • 設立年数で絞る:10年以内、または5年以内で絞る
  • 「ベンチャー」の自称だけで判断しない:採用ページで事業内容・調達ステージ・組織規模を自分で確認する

総合サイトの検索は「ベンチャー=新しくて小さい会社」の近似にしかなりません。ベンチャー特化のスカウト型サイトは、自己PRとガクチカを登録しておくと企業から直接オファーが届く仕組みで、総合サイトと併用して候補を広げられます。

ガクチカの書き方・自己PRで評価される強みの作り方は、ベンチャーのガクチカの書き方と例、大手向けと変えるべき3つの評価軸とベンチャーの自己PRで評価される3つの強み、ESと面接の例文にまとめています。

就活サイト以外の5つのルート

ここからが本記事の中心です。就活サイト以外のルートは、①スカウト型・ベンチャー特化 ②国の選定情報・公的データベース ③OB・OG訪問とキャリアセンター ④長期インターンから入る ⑤合同説明会・ピッチイベントの5つに整理できます。それぞれで出会える会社の性質と、使い所が違います。

①スカウト型・ベンチャー特化サイトから探す

スカウト型のベンチャー特化サイトは、総合サイトでは埋もれる小規模な会社と出会える経路です。会社側はプロフィールを見て声をかけるため、学生側は自分の経験・志向を言語化しておくことが必須になります。学業・ガクチカ・インターンの実績を数字と役割で書く、希望業界・職種を2~3つに絞らず幅を広めに登録する、一度のオファーで決めずに複数社と面談してから進める、の3点がスカウトを増やすコツです。

②国の選定情報・公的データベースを使う

国の選定情報は、スタートアップの中でも成長を認められた会社を把握するのに役立ちます。中心はJ-Startup(経済産業省が選定するスタートアップ)で、2025年3月の第5次選定時点で累計約270社が選ばれています(出典:経済産業省 J-Startup 選定企業の一覧(新しいタブで開きます)、同事務局の公表資料と「スタートアップ総力創出パッケージ」2026年5月での記載を参照)。J-Startupの選定は参考にはなりますが、働きやすさや新卒採用の質を保証するものではないので、志望先の母集団を広げる使い方が安全です。

公的データベースの代表はしょくばらぼ(新しいタブで開きます)(企業が任意で登録した職場情報。残業時間・有給取得率など)と女性の活躍推進企業データベース(新しいタブで開きます)(女性管理職比率・男女別の平均勤続年数)です。掲載・項目空欄はその会社の評価を下げる材料にはならず、公開していないだけで採用担当者に聞けば答えてくれるケースもあります。

③OB・OG訪問とキャリアセンターから紹介をもらう

大学のキャリアセンターは、求人票の閲覧・OB/OG名簿の案内・ES添削を学生向けに提供する窓口です(学費に含まれる範囲で利用できます)。ベンチャー求人は大手就活サイトより少なめですが、大学と関係のあるベンチャー企業(創業者が同窓・インターン受け入れ実績があるなど)の情報が蓄積されていることがあります。

OB・OG訪問は、サイトでは得られない「入社後のリアル」を聞ける経路です。質問の切り口は、入社後の業務・1日のスケジュール・退職者の多い理由などに絞ると、志望度の判断に使える情報が得やすくなります。

  • 大学のキャリアセンターでOB・OG名簿を確認する
  • OB・OG訪問アプリ(ビズリーチ・キャンパス、Matcher など)を使う
  • 長期インターンで知り合った現役社員から話を聞く

OB・OG訪問で聞くべき質問の設計は、ベンチャーの選考準備と合わせて設計しておくと効率的です。選考準備の全体像は28卒の面接対策は何をすればいいか、採用する側が見ている3つの評価軸にまとめています。

④長期インターンから入って内側で見る

長期インターンは、ベンチャー企業の実態を内側から見られる経路です。インターン先の企業が、実務の様子を見たうえで正社員採用を打診するケースもあります。ただし、長期インターンがすべて正社員採用につながるわけではなく、就業経験を通じて相性を見極める経路の1つという位置づけで使うのが現実的です。インターンの位置づけと就活への接続は、ベンチャーの長期インターンは意味ないか、就活につながる人の4つの違いで整理しています。

インターンと採用の制度上の整理:三省合意(文部科学省・厚生労働省・経済産業省)(新しいタブで開きます)では、学生のキャリア形成支援を4類型に区分しています。タイプ1(オープン・カンパニー)とタイプ2(キャリア教育)で企業が得た学生情報は、制度上、採用広報・採用選考に使えません。タイプ3(汎用的能力活用型5日間以上/専門活用型2週間以上、実施期間の半分超が就業体験)とタイプ4で得た情報だけが、要件を満たせば採用に利用できます。なお、一般に「長期インターン」と呼ばれる民間の求人のすべてが、三省合意のタイプ3・4に当てはまるとは限りません。採用に接続できるかは、個別のプログラムが要件(実施日数・就業体験の割合・社員によるフィードバック等)を満たしているかで決まります。長期インターン求人サイト(CheerCareer・Wantedly など)で興味のある会社を探し、書類・面接選考を経て参加する流れが基本ですが、拘束日数・期間は会社・プログラムにより異なるため、募集要項で確認します。

⑤合同説明会・ピッチイベント・アクセラレーターイベント

合同説明会は多数のベンチャーが集まる場で、短時間で複数社と話せるのが利点です(1社あたり30分前後、1日あたりの社数は主催イベントごとに異なります)。大学や自治体が主催する「ベンチャー企業説明会」のほか、特定業界に絞った説明会(HR Tech=人事領域のITサービス、SaaS=クラウド経由のソフトウェア提供、など)も開催されます。

ピッチイベント・アクセラレーター(スタートアップの成長を外部から支援するプログラム)のイベントは、学生向けの採用説明会ではありませんが、代表の話が聞けるため会社の志望度を判断するのに向きます。公開情報として確認できる範囲では、デモデイや投資家向けピッチの一部に学生の参加枠を設ける主催者もあります。経団連と大学で構成された採用と大学教育の未来に関する産学協議会(新しいタブで開きます)では、インターンシップ・キャリア形成支援の体系化が議論されており、公的な制度整備の文脈があることだけ押さえておけば十分です。

6ルートの比較と使い分け(この記事にしかない整理)

ここまでの経路を、どんな会社に出会えるか・時間コスト・情報の深さ・向く人の4軸で並べて比較します。すべてを均等に使う必要はなく、志向と残り時間に合わせて2~3ルートを選ぶ使い方が現実的です。

ルート出会える会社の性質時間コスト情報の深さ向く人
①大手就活サイト掲載企業数は最多だが、ベンチャーは埋もれやすい低(登録15分)浅い(求人票のみ)大手も併願する人
②スカウト型・ベンチャー特化小規模ベンチャー・成長中スタートアップに広く出会える低(プロフィール登録)中(企業から接触)業界を絞り切れていない人
③国の選定情報・公的DB急成長中のスタートアップ・公開情報の多い企業中(サイト横断で確認)中(情報の裏取り向き)志望先を数社に絞った人
④OB・OG訪問・キャリアセンター大学と関係のあるベンチャー・志望企業の社員中(1社30分~1時間)深(内部の様子)入社後のリアルを知りたい人
⑤長期インターン自分の実務感覚と相性の良い会社高(週2~3日×半年)最深(内側から見る)業界経験を積んで判断したい人
⑥合同説明会・ピッチイベント一度に多数、代表の生の話が聞ける中(1日×イベント数)中(代表の人柄)広く見比べたい・志望を固めたい人

出典:出会える会社・時間コスト・情報の深さは、公開情報と各ルートの一般的な使われ方をもとに編集部が整理したものです。企業・サービスにより実態は異なります。

就活生

就活サイトに登録はしたけど、ベンチャーの会社名がピンとこないし、どの経路から広げればいいか分からない

ベンチャールーキーズ編集部

ベンチャー就活の最初の段階では、6ルートを同時に使い始めず、2~3ルートに絞って動くのが現実的です。本記事の比較表で、志向と残り時間に合いそうなルートを選び、それぞれで3~5社との接点を作ることを目標にすると、動きが止まりません。

たとえば大学3年の秋~冬の時点でまだ業界を絞れていないなら、②スカウト型と⑥合同説明会でまず広く接触し、気になる会社が見つかったら③国の情報源と④OB・OG訪問で情報の深さを足していく進め方が効率的です。

6ルートのうち、自分の状況でどれを優先するか迷ったら、相談で一緒に組み立てられます。志望業界が絞れていない段階からでも進められます

情報の質を見極める公的な情報源

結論から言うと、ベンチャー企業の情報は、若者雇用促進法に基づく「職場情報」の3類型を軸に見ると、採用ページだけでは分からない部分まで確認できます。応募先を数社に絞り込んだ段階で使う情報源です。

若者雇用促進法 職場情報の3類型

青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)(新しいタブで開きます)に基づき、新卒採用で企業が提供する職場情報は3類型に整理されています。

類型具体例
①募集・採用に関する状況直近3事業年度の新卒採用者数・離職者数、平均勤続年数
②職業能力の開発・向上に関する取組研修制度、メンター制度、自己啓発支援
③職場への定着の促進に関する取組月平均所定外労働時間、有給休暇の平均取得日数、育休の取得者数

出典:厚生労働省 職場情報の提供制度(新しいタブで開きます)。応募者から求めがあれば、企業は3類型それぞれ1つ以上を提供する義務があります(同法13条2項)。

ベンチャー企業の情報公開が不足していると感じたときは、採用担当者に「若者雇用促進法に基づく職場情報を教えてもらえますか」と依頼する動き方も可能です。制度上の裏付けがあるので、質問として失礼にはなりません。

ユースエール認定制度(中小特化)の一覧も使える

中小規模のベンチャーに絞る場合は、ユースエール認定(新しいタブで開きます)の一覧も使えます。若者の雇用管理が優良な中小企業(常時雇用300人以下)を厚生労働大臣が認定する制度で、新卒等の正社員の3年以内離職率20%以下、月平均所定外労働時間20時間以下などの基準があります。認定企業数は2024年9月末で全国1,329社(出典:厚生労働省 ユースエール認定制度 特設サイト(新しいタブで開きます))。認定がないからといって劣っているわけではないので、絞り込みの一材料にとどめます。

ケース別の探し方

ここまでの6ルートを、読者の状況別にどう使い分けるかを3パターンで示します。自分の状況に近いパターンを参考にしてください。

大手も受けている人

大手とベンチャーの両方を受ける場合、まず大手の総合サイトに登録しつつ、スカウト型のベンチャー特化サイトを並行して使う進め方が効率的です。大手の説明会に通う時間と、ベンチャー向けの情報収集を同じ時間帯に重ねないことがコツになります。

  • 月~水:大手の総合サイトでエントリー・説明会予約
  • 木~金:スカウト型のベンチャー特化サイトでプロフィール更新・返信
  • 土日:OB・OG訪問、合同説明会

大手とベンチャーの判断フレームは、ベンチャーと大手はどっちがいいか、新卒の1社目を決める判断の順番に、1社目を決める順番と比較軸をまとめています。

1社目はベンチャーに決めたい人

ベンチャーを本命にする場合、スカウト型・OB訪問・長期インターンの3つを並行して進める動き方が有効です。長期インターンは時間を取られますが、入社後のミスマッチを減らす効果が最も高い経路なので、優先度を上げる価値があります。

ベンチャー企業の見極め方は、ベンチャー企業の見極め方、新卒が入社前に何をどこで確かめればいいかに、入社前に確認するポイントをまとめています。

地方の学生・大学院生

地方の学生は、オンライン説明会・オンラインOB訪問をうまく使うと、都心のベンチャーとも接点を作れます。大学のキャリアセンターにベンチャー求人が少ない場合、ベンチャー特化のスカウト型サイトの比重を上げるのが現実的です。地方学生の就活の進め方は、地方学生のベンチャー就活、オンライン選考と上京のタイミングで差がつく進め方で整理しています。

大学院生(修士)は、研究テーマと事業領域が近いスタートアップから探すと、入社後の立ち上がりがスムーズです。研究室のOB・OG訪問、学会での企業ブース、産学連携プロジェクトなど、修士ならではの経路があります。

よくある失敗と入社前の対策チェックリスト

結論から言うと、ベンチャーの探し方でよくある失敗は、①大手就活サイトだけで探して候補が広がらない ②スカウトのオファーに流される ③長期インターンの時間拘束で選考が間に合わないの3つです。入社前の対策は、公的データで情報の質を確認するステップを入れることで多くが防げます。

よくある失敗3つ

  • 大手就活サイトだけで探す:掲載社数の分母に埋もれ、小規模なベンチャーに出会えないまま終わる。スカウト型・OB訪問・合同説明会のどれか1つを並行して使う
  • スカウトのオファーに流される:待遇が良いオファーが来ると、自分の志向を考えずに選考に進んでしまう。本記事の6ルート比較表で、他ルートの候補と並べて見比べる
  • 長期インターンの時間拘束で選考が間に合わない:週2~3日のインターンを続けていると、春以降の本選考の準備が後回しになる。選考時期と重なる長期インターンは、インターン先の正社員採用を狙う前提で選ぶ

入社前チェックリスト

  • 大手就活サイト(マイナビ・リクナビ・キャリタスのうち1つ以上)に登録した
  • ベンチャー特化のスカウト型サイトに1つ以上登録し、プロフィールを埋めた
  • 志望先の企業ごとに、採用ページで職場情報の3類型(採用・教育・定着)を確認した
  • J-Startup・しょくばらぼ・女性活躍DBのいずれかで、志望企業の情報を照合した
  • キャリアセンターでベンチャー求人の案内を受けた、またはOB・OG名簿を確認した
  • 面接・OB・OG訪問のメモを、企業ごとに残している
  • 不安なことは、新卒応援ハローワーク(新しいタブで開きます)などの公的な相談先も把握している

ベンチャー適性と志望の軸が揃っているかを客観的に確かめたいときは、ベンチャー適性診断(14問・約3分)で現状を見える化できます。

よくある質問

ベンチャー企業の探し方で、まず最初にやるべきことは何ですか

総合就活サイトと、ベンチャー特化のスカウト型サイトの両方に登録することです。登録自体は短時間で終わるので、情報を受け取れる状態を早めに作ります。並行して、大学のキャリアセンターでベンチャー求人や過去のOB・OG訪問記録を確認します。

「ベンチャー企業」と「スタートアップ」の違いを探すうえで気にすべきですか

厳密な定義はないので、言葉の違いにこだわる必要はありません。採用ページで事業内容・組織規模・資金調達ステージを確認すれば、「アーリー期」か「成長期」かが分かります。言葉の使い分けより、個別企業の状態を見ることを優先します。

就活サイト以外のルートは、ベンチャー専願でないと使えませんか

大手を併願している人も使えます。大手の総合サイトとベンチャー特化のスカウト型を並行して使う進め方は、本文のケース別の章で紹介しました。OB・OG訪問や合同説明会は、大手の選考スケジュールと重ならない時間帯に動きます。

スカウト型サイトは、何社くらいから選ぶといいですか

複数登録して、プロフィールへの返信率や、届くスカウトの質を比較するのが現実的です。登録しただけでは効果が出にくいため、自己PR・ガクチカを定期的に更新し続ける運用が、オファーの幅を広げます。

J-Startup に選ばれていない会社は、避けた方がよいですか

いいえ、避ける必要はありません。J-Startup は国が選んだ一部のスタートアップで、全てのベンチャーを網羅しているわけではありません。選定されていない会社の中にも、成長が期待できる会社や自分に合う会社があります。選定の有無は、志望先を広げる1つの参考情報として使います。

長期インターン先がそのまま入社先になるのが一般的ですか

そうなるとは限りません。長期インターン経由で正社員採用に進むケースはありますが、インターン先が新卒採用枠を持っていないこともあります。インターンを始める段階で、「新卒採用の予定があるか」を聞いておくとキャリア設計が立てやすくなります。

OB・OG訪問で聞くといい質問は何ですか

入社直後の業務の具体的な中身、平日1日のスケジュール、辞めていく人の多い理由の3点が、サイトでは得にくい情報です。「どうしてこの会社を選んだか」より、「入社してから何が想定と違ったか」を聞くほうが、志望度の判断に使える情報が得られます。

合同説明会は、1日で何社くらい回れますか

ベンチャーの合同説明会では、1社あたり30分前後のブースが多く、1日で5~10社が目安です。事前にブースの一覧を見て、聞きたい会社の優先順位を決めておくと、効率よく回れます。

公的データベースの情報と、採用ページの情報が違ったらどちらを信じますか

更新時期の新しい方を基準にします。しょくばらぼや女性活躍データベースは企業の自主登録で、更新が遅いこともあります。採用ページが直近の数値ならそちらを優先します。差があること自体が、企業に直接聞く材料になります。

まだベンチャーの業界も職種も絞れていません。何から始めればいいですか

自己分析と業界研究を並行して進めます。自己分析は、過去の体験から「自分が意思決定するときの軸」を書き出すことから始めます。進め方は、自己分析のやり方、28卒ベンチャー志望が最初にやる5つの手順と使い分けで手順を紹介しています。業界研究と並行して、本記事の6ルートで候補を広げていきます。

まとめ

ベンチャー企業の探し方は、大手就活サイトだけで完結させず、スカウト型・公的データ・OB訪問・長期インターン・合同説明会の5つのルートを組み合わせることで、志望先の候補を広げられます。情報の質は、若者雇用促進法に基づく「職場情報」の3類型で見極めるのが基本です。

  • 「ベンチャー」に公的定義はなく、大手就活サイトでは小規模な会社が埋もれやすい構造を踏まえて経路を選ぶ
  • 就活サイト以外の5つのルート(スカウト型・国の選定情報・OB訪問・長期インターン・合同説明会)には、それぞれで出会える会社の性質が違う
  • 6ルートの比較表で、志向と残り時間に合わせて2~3ルートに絞って動くのが現実的
  • 情報の質は、若者雇用促進法の職場情報3類型・しょくばらぼ・ユースエール認定で裏取りする
  • 次のステップは、本記事のチェックリストで未着手の項目を1つ埋めることから始める

関連記事として、28卒の就活は何から始めるべきか?いまの時期から逆算する優先順位、ベンチャー企業の見極め方、新卒が入社前に何をどこで確かめればいいか、ベンチャーの早期選考はいつから何をするか、動き出しと準備の順番もあわせてご覧ください。志望の軸がまだ固まっていない人は、ベンチャー適性診断で現状を確かめるところから始めるのも1つの手です。

運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部

スタートアップファーストキャリア企業の見極め

ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。

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