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不動産ベンチャーの新卒は稼げるのか、歩合給の仕組みと向き不向きの判断軸

公開 この記事は約17分で読めます

不動産ベンチャーの新卒が「稼げる」の中身は、基本給・歩合給・役職手当の3層に分けて見ると実態が見えます。公的データで見る業界の初任給と離職率、歩合給の仕組み、向いている人・向かない人、入社前に確認する4つのポイントを28卒就活生向けに整理しました。

先に結論

  • 対象は、不動産ベンチャーに関心があり、新卒で就職を検討している大学生・大学院生です。文系・理系どちらでも読める構成にしています
  • 「不動産ベンチャーは稼げる」の中身は、基本給・歩合給・役職手当の3層に分かれます。歩合給の計算式と、基本給の最低水準の両方を見ないと手取りの実像が見えません
  • 不動産業・物品賃貸業の大卒初任給は271.2千円で、全産業平均262.3千円より高い水準です(令和7年賃金構造基本統計調査)。ただしこれは産業全体の値で、ベンチャー単独の数値ではありません
  • 新規大卒の3年以内離職率は36.5%で、全産業平均33.8%より高めです(令和4年3月卒、厚生労働省)。宿泊業・飲食サービス業55.4%よりは低く、業界で突出して高いわけではありません
  • 歩合給で結果を出す人は、短い期間に自分の数字を見て動きを変えられる人です。安定した基本給で生活を組み立てたい人には向きません
  • 入社前に聞くのは①固定残業代の内訳 ②歩合給の計算式 ③新卒の初年度離職率 ④1日の予定と繁忙期の4点です

この記事で分かること

  • 「稼げる」の中身を3層で分けて、自分の志望する会社の給与設計を評価できます
  • 不動産業の初任給・離職率の公的データと、ベンチャー単独の数値がない事情が分かります
  • 歩合給の計算式の仕組み(基本給+成約金額×歩合率)と、固定残業代との関係が分かります
  • 売買仲介・賃貸仲介・不動産テック・買取再販の4領域の違いと、新卒の初期配属で多い業務が分かります
  • 歩合給が向いている人・向いていない人の特性を、3つずつ具体化できます
  • 入社前に聞く4つの質問と、聞き方のコツが分かります

不動産ベンチャーが自分に合うかを、他の業界・職種と比べながら相談できます

不動産ベンチャーで新卒が「稼げる」の中身を3層に分ける

「不動産ベンチャーは稼げる」は、基本給・歩合給・役職手当の3層をまとめて指した言葉です。どの層が厚いかで、入社後の毎月の手取りと、年次を重ねた後の見え方は大きく変わります。

給与の3層構造と、新卒が最初に気にする順番

不動産業の営業職の給与は、他業界に比べて歩合給の比率が大きい設計が一般的です。基本給だけでは中位の水準で、歩合給が加算されて初めて「稼いだ」実感につながる仕組みです。

層内訳新卒期の見え方
基本給毎月決まって支給される固定部分。固定残業代が含まれるケースが多い入社直後の生活はここで組み立てる
歩合給(インセンティブ)成約金額や仲介手数料の一定割合などで変動成約が出始めるまで数か月~1年ほどかかる会社が多い
役職手当・賞与主任・リーダーなどの役職、半期・年次評価で加算新卒1年目では付かない設計が主流

新卒期は基本給が生活の土台になります。歩合給は、入社直後に成果が出ない期間を乗り越えた後に加算されるため、「初月から月収100万円」の広告だけで判断するのは危険です。

歩合給の計算式のよくある型

歩合給の計算式は会社ごとに違いますが、就活で確認できる求人票では、おおむね次の3つの型に分かれます。

型計算式の例新卒期の目安
完全歩合(フルコミ)型成約金額の○%、基本給ほぼ無し新卒採用で見られることは少ない。見かけたら、労働基準法上の最低賃金・固定残業代の扱いを確認する
基本給+歩合型月給○万円+成約手数料の△%新卒採用で最も一般的
インセンティブ加算型月給○万円+目標達成で△万円の一時金法人営業・不動産テックなどBtoBの会社で見られる

基本給+歩合型が新卒採用の中心です。歩合率は会社・商材・成約金額で変わるため、面接・面談で「成約手数料の何%がいつ支給されるか」を聞いて確認するのが現実的です。

不動産ベンチャーの給与設計を公的データで見る

不動産業の初任給は全産業平均より高めですが、ベンチャー単独の公的統計は存在しません。求人の提示額と公的データのギャップを認識して、個別企業の設計で評価します。

不動産業・物品賃貸業の大卒初任給(令和7年)

厚生労働省の賃金構造基本統計調査では、不動産業・物品賃貸業の大卒初任給は全産業平均より高い水準で推移しています。

産業大卒初任給(男女計・企業規模計)
全産業平均262.3千円
不動産業・物品賃貸業271.2千円
建設業269.8千円
金融業・保険業266.7千円

出典:厚生労働省「令和7年賃金構造基本統計調査の概況」(新しいタブで開きます)(令和8年3月24日公表)。2025年6月分の所定内給与額で、残業代・賞与を含みません。対象は常用労働者10人以上の民営事業所です。10人未満の小規模スタートアップは含まれないため、アーリー期のベンチャーの実額とはずれる可能性があります。

この数値は「不動産業・物品賃貸業」全体で、不動産ベンチャーに限定したものではありません。公的統計には「ベンチャー」の区分がなく、業界全体の値を参考に、個別企業の提示額と比較します。年収全体の読み方はベンチャーの年収は上がらないのか、昇給の仕組みと評価制度の見方で詳しく整理しています。

月給の提示額と「固定残業代」の読み方

不動産ベンチャーの新卒求人では、月給が「25万円+固定残業代」「月給28万円(固定残業代45時間分含む)」のように表示されることが多くあります。固定残業代を含めた月給と、固定残業代を除いた基本給は別の数字です。

職業安定法に基づく厚生労働省の指針では、固定残業代を賃金に含める求人では、次の3点をすべて明示するよう求めています。

明示項目読み方のポイント
固定残業代を除いた基本給の額生活設計の土台になる最低限の収入
固定残業代の計算方法(労働時間数と金額)「45時間分」などの時間数を確認
固定残業時間を超える時間外労働への追加支払超過分の割増賃金が別途支払われること

出典:厚生労働省「固定残業代を賃金に含める場合は、適切な表示をお願いします。」リーフレット(新しいタブで開きます)(平成28年12月、職業安定法に基づく指針による)。

3点のうちどれかが曖昧な求人は、面接・面談で直接確認するのが安全です。「月給30万円」と書かれていても、固定残業代が45時間分含まれているなら、基本給は約22万円で、残業が月45時間を超えなければ月給は30万円のままという設計です。歩合給は、この基本給+固定残業代に上乗せされる形で支給されるのが一般的です。

「新卒で月収100万円」の求人の読み方

求人サイトでは、不動産ベンチャーの新卒採用で「新卒で月収100万円の実績あり」「初年度年収1,000万円可」といった表現を見かけます。これは歩合給で高額の成約を出した場合のモデルケースで、全員に当てはまる数字ではありません。

表現読むときの前提
「新卒で月収100万円の実績」1人の実例の可能性が高い。平均ではない
「初年度年収1,000万円可」「可」は上限で、達成者の割合は示されていない
「月給28万円+歩合」歩合が0円でも最低28万円は保証される前提

平均値・中央値・分布のどれが示されているかを面接で確認します。「新卒1年目の平均年収」「3年目の中央値」「初年度に月収50万円を超えた新卒の割合」のように、分布が分かる聞き方をすると、求人票では見えない実像に近づけます。

不動産ベンチャーの職種と、新卒が任されやすい業務

不動産ベンチャーは、売買仲介・賃貸仲介・不動産テック・買取再販の4領域に大きく分かれます。どの領域かで、1日の過ごし方と歩合給の設計、新卒の初期配属が変わります。

4領域の違い

国土交通省の調査によると、令和7年度末(2026年3月末時点)の宅地建物取引業者数は133,727業者で、12年連続で前年度を上回りました(国土交通省「令和7年度宅地建物取引業法の施行状況調査結果」(新しいタブで開きます)・令和8年10月2日発表)。ベンチャー・スタートアップもこの中に含まれますが、業者数の内訳として独立に集計はされていません。

領域主な事業新卒期の仕事の特徴
売買仲介居住用・投資用の物件売買の仲介成約1件あたりの手数料が大きく、歩合給の金額が動きやすい
賃貸仲介住まい探し・オフィス移転の仲介成約の件数は多めだが、1件あたりの手数料は小さい
不動産テックオンライン査定・物件情報サービス・内見予約などのプロダクト運営営業よりマーケティング・カスタマーサクセス色が強い
買取再販中古物件の買取・リフォーム・再販営業と事業運営の両方に関わる

ベンチャーの職種全般はベンチャーの職種一覧、新卒で就ける7つの仕事と配属が決まる仕組みで整理しました。不動産業界の中でも、営業中心の会社とプロダクト中心の会社では、新卒に求められる動きがかなり違います。

新卒の初期配属で多い業務

編集部が2026年10月時点で確認できた不動産ベンチャーの新卒採用ページでは、新卒の初期配属は賃貸仲介・売買仲介の営業からの入社例が多く見られました(公開情報の観察にとどまり、母集団を集計した統計ではありません)。

業務内容
反響営業ポータルサイト・自社サイト経由の問い合わせに対応する
物件案内来店・現地での物件案内、内見同行
契約手続き重要事項説明・契約書の作成補助(宅建士の資格が必要な業務は有資格者が担当)
顧客フォロー契約後の引き渡し、入居後の問い合わせ対応

宅地建物取引士の資格は、重要事項説明など法令で定められた業務に必要です。宅地建物取引士の総登録者数は1,243,738人(上記・国土交通省調査、令和7年度末時点)で、新卒入社後に取得を支援する会社も多くあります。入社前に取得していると、できる業務の範囲が広がります。

不動産ベンチャーの離職率と労働時間を公的データで見る

新規大卒の3年以内離職率(令和4年3月卒)

厚生労働省の調査では、不動産業・物品賃貸業の新規大卒就職者の3年以内離職率は36.5%で、全産業平均の33.8%より少し高い水準です。

産業新規大卒就職者の3年以内離職率(令和4年3月卒)
全産業平均33.8%
不動産業・物品賃貸業36.5%
情報通信業27.2%
建設業30.5%
金融業・保険業25.0%
宿泊業・飲食サービス業55.4%

出典:厚生労働省「新規大卒就職者の離職状況(令和4年3月卒業者)」別紙3(新しいタブで開きます)(令和7年10月24日公表)。令和4年3月卒業者の先輩世代の数値で、28卒自身の予測ではありません。

不動産業・物品賃貸業は全産業平均より高めですが、宿泊業・飲食サービス業55.4%・生活関連サービス業54.7%ほど高くはなく、業界で突出して離職率が高いわけではありません。離職率は事業所の規模でも大きく変わります。離職率の読み方の詳しい整理はベンチャーの離職率はどう見るか、公的データの読み方と面接での質問にまとめています。

ベンチャー企業は小規模のケースも多く、小規模事業所ほど離職率が高くなる傾向があるため、産業全体の数値だけで個別企業を判断しないようにします。

残業時間の目安

厚生労働省の毎月勤労統計調査(令和6年分結果確報)(新しいタブで開きます)(令和7年3月12日公表)では、不動産業・物品賃貸業の月間所定外労働時間(残業時間)は12.0時間(前年比0.9時間減)、月間総実労働時間は150.0時間です。対象は常用労働者5人以上の事業所の平均で、新卒営業職・ベンチャー・繁忙期などの個別の実態は反映されません。

面接・面談では、「新卒1年目の月平均残業時間」「繁忙期(1~3月の賃貸繁忙期、年度末の売買繁忙期)の残業時間」の2点を聞きます。会社によって固定残業代の設計時間(30時間分・45時間分など)が違うため、提示された月給の裏にある前提を把握することが大切です。

歩合給が向いている人・向いていない人

歩合給の設計は、人によって「成長が加速する環境」にも「消耗する環境」にもなります。自分の特性を事前に整理すると、入社後のミスマッチを減らせます。

向いている人の3つの特性

特性具体的な行動
短サイクルで動きを変えられる週・月の数字を見て、翌週の動き方を自分で変えられる
顧客の課題を言葉にできる「家を探している」の背景(通勤・家族構成・将来設計)を聞き出し、提案に反映できる
失注を次の学びに変えられる流れた案件を振り返り、次の案件に生かせる

歩合給の環境では、短期的な成果と改善のループが仕事そのものになります。学生時代に、サークル・アルバイト・インターンで「数字で振り返り、動きを変えた経験」がある人は、ギャップを感じにくい傾向があります。

向いていない人の3つの特性

特性入社後の消耗ポイント
安定した基本給で生活設計を組みたい歩合給の変動が大きいと、翌月の収入が読めない
個人成績の順位付けに消耗しやすい月次・週次の成約数が社内で可視化されると、順位への反応が強く出る
事前にじっくり学んでから現場に出たいOJTが短く、ロールプレイ後すぐに実戦に入る会社が多い

向いていない特性が強い場合は、基本給比率の高い会社や、BtoBの不動産テック・買取再販の会社を候補にする選び方が現実的です。すべての不動産ベンチャーが同じ給与設計・働き方ではありません。

就活生

歩合給の会社に入って、もし成約が出なかったら生活できないんでしょうか。

ベンチャールーキーズ編集部

基本給+歩合型の会社であれば、歩合給が0円でも基本給は毎月支払われます。固定残業代を含めた月給が28万円の求人であれば、欠勤控除などがない通常勤務を前提にすれば、毎月28万円が支給の目安になります(残業が設計時間を超えた分は別途割増賃金が支払われる建付けです)。

ただし、歩合給が長期間0円のまま続くと、昇給・賞与・評価にも影響が出ます。新卒期は成果が出ない期間が数か月から1年程度あることも多いため、その間に生活できる基本給の水準と、成果が出るまでに会社がどんな支援(OJT・ロープレ・案件の割り振り)をしてくれるかを、面接・面談で聞くのが現実的です。「完全歩合(フルコミ)」の求人は、新卒向けではほとんど見かけません。見かけた場合は、労働基準法上の最低賃金・固定残業代の扱いを別途確認します。

不動産ベンチャーが自分の強みに合うか、他の業界と比べながら整理したい人向けに、自己分析の手伝いをしています

ケース別、不動産ベンチャーの選び方

固定給の比率で安定を取りたい人

基本給が高めで、歩合給が加算型(インセンティブ型)の会社を候補にします。賃貸仲介で反響営業中心の会社や、不動産テック企業のBtoB営業は、月給の変動が比較的小さい傾向があります。

  • 月給の内訳(基本給と固定残業代の金額)を面接で確認する
  • 歩合給の「上限」ではなく「平均・中央値」を聞く
  • 新卒1年目の月給の分布(最低・平均・最高)が分かるとベスト

歩合給で早く稼ぎたい人

売買仲介・買取再販の会社を候補にします。1件あたりの手数料が大きく、成約時の歩合給の金額が動きやすい領域です。ただし、1件を取るまでの期間は賃貸仲介より長く、商談のサイクルも長い傾向があります。

  • 歩合率の設計(手数料の何%か、個人歩合か・チーム歩合か)
  • 1人あたりの平均成約件数と、新卒期の目安
  • 商材(投資用マンション・戸建て・事業用)による歩合率の違い

不動産テックに興味がある人

プロダクトを自社で持つ会社を候補にします。カスタマーサクセス・マーケティング・インサイドセールスなど、営業色の濃淡が分かれた職種があります。給与は固定給比率が高めで、SaaS型の設計に近い会社が多く見られます。SaaSベンチャーで多い職種分担はSaaSベンチャーに新卒で就職するとは、仕事内容と向いている人の3つの軸で整理しました。

  • 自社プロダクトの売上規模・顧客数
  • 新卒の初期配属で選べる職種
  • 不動産業界の宅建業免許を持つ会社か、ソフトウェアのみを提供する会社か

スタートアップのアーリー期に入りたい人

創業数年のスタートアップは、1人の裁量が大きい反面、業績変動のリスクも大きくなります。アーリー期特有のリスクはスタートアップ新卒のリスク5つ、アーリー期ならではの注意点と準備で整理しています。資金調達の状況(直近のラウンド・資金使途)、代表者の経歴、事業の収益化状況を確認してから判断します。

入社前に聞く4つの質問

求人票だけでは分からない部分は、カジュアル面談・一次面接で直接聞きます。聞き方の例を、質問ごとに整理しました。カジュアル面談そのものの進め方はカジュアル面談で新卒が聞くべき質問、ベンチャーを見極める4つの軸と準備にまとめています。

固定残業代の内訳

  • 「月給の内訳として、基本給と固定残業代それぞれの金額と、固定残業代の時間数を教えてください」
  • 「固定残業時間を超えた場合の割増賃金は、別途支払われますか」

歩合給の計算式

  • 「成約1件あたりの歩合給の計算式を教えてください(手数料の何%か、個人成績かチーム成績か)」
  • 「新卒1年目で歩合給を受け取り始める人の、平均的な月数を教えてください」
  • 「新卒1年目の月収の、平均・中央値・最低・最高を教えてください」

新卒の初年度離職率

  • 「直近3年に入社した新卒の、1年以内の離職率を教えてください」
  • 「若者雇用促進法に基づく職場情報は提供いただけますか」

若者雇用促進法では、新卒者等を条件とした求人に対して、企業が離職率・平均勤続年数・残業時間などの職場情報を提供することが定められています(厚生労働省「若者雇用促進法に基づく職場情報の提供」(新しいタブで開きます))。応募者が求めた場合、企業は原則として情報提供の義務があります。

1日の予定と繁忙期

  • 「新卒1年目の、平均的な1日のスケジュールを教えてください」
  • 「月平均残業時間と、繁忙期の残業時間を教えてください」
  • 「土日の勤務と平日の振替休日の運用を教えてください」(不動産業は土日に顧客が動くため、営業職は土日出勤・平日休みの会社が多い)

よくある質問

不動産ベンチャーの新卒で、本当に月収100万円は可能ですか

求人媒体で見られる「月収100万円」は、歩合給で高額の売買成約を出した個別の実績である可能性が高いです。全員が達成するものではなく、平均・中央値では別の数字になります。面接では「新卒1年目の月収の分布(平均・中央値)」を聞くのが現実的です。

完全歩合(フルコミ)の求人は、新卒で受けても大丈夫ですか

新卒採用で完全歩合の求人は多くありません。見かけた場合、労働基準法では最低賃金が定められており、歩合給の支給額が最低賃金を下回る月は、会社が差額を支払う必要があります(労働基準法27条・最低賃金法)。基本給ほぼ無しの設計は、生活設計のリスクが大きいため、他の求人と比較してから判断します。

宅建の資格は、入社前に取っておいたほうがいいですか

重要事項説明など法律で宅建士の資格が必要な業務があるため、取得済みなら任される業務の範囲が広がります。取得支援制度(受験料・講座費用の補助、合格報奨金)を設けている会社が多いので、入社後に取る選択も現実的です。宅建士試験は年1回(例年10月)実施されるため、就活中に合格できるかは時期によります。

不動産ベンチャーは土日休みが取れますか

営業職は土日に顧客対応をする会社が多く、平日休み・水曜日休みのシフト制が主流です。本社機能(人事・経理・エンジニア職など)は土日休みの会社もあります。希望する休日の形は、面接で事前に確認するのが安全です。

離職率が高めと聞きますが、入社後にすぐ辞める人が多いのですか

公的データでは、不動産業・物品賃貸業の新規大卒3年以内離職率は36.5%(令和4年3月卒)で、全産業平均33.8%より少し高めですが、宿泊業・飲食サービス業55.4%ほど高くはありません。会社や職種で差が大きいため、応募先の企業の離職率を直接聞くのが現実的です。

文系出身でも不動産ベンチャーで活躍できますか

営業職は文系・理系どちらでも応募できる会社が大半です。不動産テック企業のエンジニア職は理系の素養が求められるケースが多くなりますが、ビジネス職(営業・マーケティング・カスタマーサクセス)は学部不問の募集が多く見られます。

大手不動産とベンチャーのどちらに新卒で入るのが有利ですか

有利・不利は目的で変わります。研修の厚さと商材の信用力を重視するなら大手、裁量の広さと歩合給での収入上振れを重視するならベンチャーが候補になります。判断の進め方はベンチャーと大手はどっちがいいか、新卒の1社目を決める判断の順番で詳しく整理しました。

新卒で営業がきついと感じたら、どう動けばいいですか

まず社内の部署異動を相談するのが現実的です。不動産業界は、営業・事務・マーケティング・プロダクトなど職種の幅があるため、同じ会社で職種を変えられる場合があります。それでも合わない場合は転職も選択肢になります。入社後のきつさの中身を分けて整理する方法はベンチャー営業はきついのか、新卒の仕事内容と身につく力・見極め方にまとめました。

歩合給は賞与や退職金にも影響しますか

会社によります。賞与の計算基礎に歩合給が含まれる会社と、基本給だけで計算される会社があります。退職金も、歩合給を含めるかで金額が大きく変わります。面接で「賞与・退職金の計算基礎に歩合給が含まれるか」を聞いて確認します。

不動産ベンチャーで身につく力は、他の業界に転職してからも使えますか

ヒアリング・提案・契約クロージング・数値管理の4つは、不動産に限らずBtoB・BtoC営業全般で活かせる力です。宅建の資格は、不動産業界内の転職では強く評価されます。他業界への転職の際も、営業成績を数値で説明できることは評価されやすい傾向があります。

女性でも不動産ベンチャーで長く働けますか

会社によって差があります。産休・育休の取得実績、復帰後の勤務形態(時短・在宅)、育児中の社員の在籍状況を、企業の採用ページや面談で確認します。

まとめ

不動産ベンチャーの新卒が「稼げる」かは、基本給・歩合給・役職手当の3層のバランスと、自分の特性との相性で決まります。求人票の「月収100万円」は個別の実績の可能性が高く、平均・中央値・分布を面接で確認して、提示額の実像を把握します。

  • 給与は基本給・歩合給・役職手当の3層で見る。新卒期は基本給が生活の土台
  • 不動産業・物品賃貸業の大卒初任給は271.2千円で全産業平均262.3千円より高めだが、ベンチャー単独の公的統計はない
  • 新規大卒3年以内離職率は36.5%で全産業平均より高めだが、業界で突出して高いわけではない
  • 歩合給の計算式は「成約手数料の○%」が基本。固定残業代の内訳と合わせて確認する
  • 向いている人は、短サイクルで動きを変えられる・顧客の課題を言語化できる・失注を学びに変えられる人
  • 入社前に聞くのは、①固定残業代の内訳 ②歩合給の計算式 ③新卒の初年度離職率 ④1日の予定と繁忙期の4点

次のステップとして、志望する不動産ベンチャーのカジュアル面談を申し込み、上記4点を直接聞いてみることをおすすめします。基本給の水準と歩合給の計算式が分かれば、「稼げる」の輪郭が自分の生活設計と重なるかを判断できます。

運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部

スタートアップ企業の見極め入社後のリアル

ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。

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