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ベンチャーの選考対策

入社後やりたいこと面接の答え方、仕事を知らない学生の3つの型

公開 この記事は約14分で読めます

面接の「入社後にやりたいこと」は、志望理由の深さと企業研究の確からしさを一緒に確かめる質問です。仕事を知らない学生でも、募集要項や職種情報サイトから材料を揃えれば、1分前後の答えに落とせます。この記事では、質問の意図・答え方の基本型・ベンチャーで聞かれるときの注意点を順に解説します。

先に結論

  • 「入社後にやりたいこと」は、志望度と企業研究の確からしさ、入社後のミスマッチ回避の3点を同時に見る質問です
  • 答え方は「結論→理由→具体」の順で1分前後、仕事名と事業名を2つ以上入れると具体感が出ます
  • 仕事を知らない学生は、募集要項・職種情報サイト・インターンやOB訪問の3つから材料を集めると答えが組み立てられます
  • ベンチャーの面接では「配属が流動的」「職種を越えて動く」が前提で、1職種に固執した答え方は評価が下がりやすくなります
  • 「満足のいく仕事内容でなかった」は中途退職の自己都合理由の上位(厚生労働省の転職者実態調査で24.7%)で、企業は入社後のミスマッチを気にして聞いています

この記事で分かること

  • 企業が「入社後にやりたいこと」を聞く3つの意図と、どこを採点されているか
  • 結論→理由→具体の順でまとめる答え方の基本型と、1分前後の文量の目安
  • 仕事を知らない学生でも使える3つの準備(募集要項・職種情報サイト・OB訪問とインターン)
  • 職種が決まっている人、幅広く挑戦したい人、まだ職種が決まっていない人の3パターンの答え方
  • ベンチャー特有の「配属が流動的」「職種を越えて動く」を踏まえた答え方の注意点

「入社後にやりたいこと」の答え方を、志望企業ごとに一緒に組み立てます。

企業が「入社後にやりたいこと」を聞く3つの理由

結論として、企業はこの質問で「志望度の高さ」「企業研究の確からしさ」「入社後のミスマッチの小ささ」の3点を見ています。意図が分かると、答えに入れる要素の優先順位が決まります。

聞く意図面接官が見ているポイント答えに入れたい材料
志望度の高さ事業・職種を具体名詞で言えるか事業名・サービス名を1つ以上
企業研究の確からしさ採用ページ・説明会・インターンから情報を得ているか募集要項の表現、職種名、新人研修の仕組み
入社後のミスマッチの小ささ仕事内容のイメージと実際にズレがないか業務内容と、学生時代の経験のつながり

志望度の高さを確かめる

採用計画が未充足のまま終わる企業が多く、志望度の確認は面接で重視されやすい論点です。株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター「就職白書2026」(2026年2月20日公表、企業調査の回収率25.5%)では、早期選考で一部でも採用した企業は67.0%にのぼります(就職白書2026 PDF(新しいタブで開きます)、p.24)。早期から選考する企業ほど、「本当にうちに来たいのか」を具体性のある答えで確かめようとします。

企業研究の確からしさを検証する

志望度の高さは「どれだけ調べてきたか」で裏づけされます。企業名・事業名・職種名が答えに入っていれば、採用ページを読んでいる、説明会を聴いた、インターンや長期の職場体験に参加したことが伝わります。逆に、どの会社の面接でも使い回せそうな答えは、志望度と企業研究の両方が弱いと受け取られます。

入社後のミスマッチを下げたい

厚生労働省の「転職者実態調査(令和7年)」(2025年10月1日現在、2026年9月25日公表)では、転職者が前職を自己都合で辞めた理由(3つまで回答)のうち、「満足のいく仕事内容でなかった」が24.7%で3位です(報道発表用資料PDF(新しいタブで開きます))。企業はこうした離職を減らすため、「入社後に何をやりたいか」の答えから、仕事内容のイメージと実際のギャップがどれくらいありそうかを確かめようとします。

入社後やりたいこと面接の答え方の基本型

結論として、答えは「結論→理由→具体」の順で、1分前後にまとめるのが基本です。1職種を言い切るか、幅広い希望を伝えるかは次の章の型で選びます。

項目内容字数の目安
結論「御社の○○という事業で、△△の仕事をしたいです」など、職種・業務の言い切り1文(20~30字)
理由自己PR・学生時代の経験と、その仕事につながる要素2~3文
具体募集要項・説明会・インターンで知った事実(事業名、職種名、使う技術など)2~3文
締め入社後の2~3年で身につけたい力・貢献したい領域1文

採点されるのは「言葉と事実のつながり」

採点されるのは、志望度の表現そのものよりも「言いたいことが事実と結びついているか」です。「御社の事業に関わりたい」で終わらず、どの事業・どの職種・どの働き方なのかまで言えると、志望度は自然に高く伝わります。「ベンチャー面接で聞かれる質問と答え方」でも、同じ考え方で深掘り対策を整理しています(ベンチャー面接で聞かれる質問と答え方)。

他の面接頻出質問との役割分担

「入社後にやりたいこと」は、「志望動機」や「キャリアプラン」と重なる面もあります。志望動機が「なぜ御社か」を答える質問、キャリアプランが「3年・5年・10年後にどうなりたいか」を答える質問だとすると、入社後にやりたいことは「入社直後~2・3年の仕事内容」を答える質問です。重ならないように材料を使い分けると、面接全体の印象が整理されます。キャリアプランの答え方は面接でキャリアプランを聞かれたらで、志望動機の深掘りは「なぜベンチャーなのか」の答え方で解説しています。

仕事を知らない学生ができる3つの準備

結論として、企業の「募集要項」、公的な「職種情報提供サイト」、「インターン・OB訪問」の3つを順に見ると、仕事内容のイメージが揃います。順にやれば1企業あたり半日前後で材料が集まります。

1. 企業の募集要項・採用ページから職種名と業務内容を拾う

新卒採用で企業が公表する情報は、青少年の雇用の促進等に関する法律(若者雇用促進法)に基づく職場情報の提供制度で3類型に整理されています。応募者から求めがあれば、「募集・採用に関する状況」「職業能力の開発・向上に関する取組」「職場への定着の促進に関する取組」の3類型それぞれ1つ以上を提供する義務があります(厚生労働省 職場情報の提供制度(新しいタブで開きます))。公開済みの職種名・業務内容・新人研修の仕組みが、答えに入れる具体の第一歩です。

2. 職種情報提供サイト job tag で仕事内容を把握する

職種名を聞いても仕事のイメージが湧かない場合は、厚生労働省の職業情報提供サイト(日本版O-NET)job tag が参考になります。500を超える職業の仕事内容・必要なスキルがまとめられており、2024年3月27日にリニューアルされました(厚生労働省 報道発表(新しいタブで開きます))。「法人営業」「カスタマーサクセス」「マーケティング」など、ベンチャーで募集の多い職種を事前に見ておくと、面接で使う言葉が揃います。

3. インターン・OB訪問で、現場の仕事内容を1つ具体に持つ

内閣府「学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査」(令和7年度、2025年12月12日公表、調査対象は26卒=令和7年度卒業・修了予定の学部4年生・大学院2年生等、n=3,375)では、インターンシップと呼称されるものに参加した学生は74.6%でした(概要版PDF(新しいタブで開きます)、6ページ)。28卒本人の数値ではなく、先輩世代の数値である点に注意してください。短期・長期を問わず、1社でも実際の業務に触れておくと、面接で「○○の仕事では、こういう進め方をしていました」という一次的な具体が出せます。OB・OG訪問の活用はベンチャー社員へのOB・OG訪問で、インターンの選び方はベンチャー向け長期インターンで解説しています。

ベンチャーの面接で入社後にやりたいことを聞かれる固有の注意点

結論として、ベンチャーの面接では「配属が流動的」「職種を越えて動く」を前提にする企業が多く見られます。職種横断で動くことを期待する企業では、1職種だけに強く限定した答え方よりも、軸を持ちながら幅を示す答え方の方が整合しやすい場面があります。

配属が流動的なことを前提に答える

職種横断で採用するベンチャーでは、入社直後の配属や担当業務が選考時点で固定されていない場合があります。「新卒の配属はどう決まるか」で書いた通り、本人の希望・適性・事業の人員計画の3つで決まるのが実態です(新卒の配属はどう決まるか)。「○○の仕事しかやりたくないです」と答えると、配属の柔軟性に対応できないと見なされる場合があります。「○○を軸にしたいですが、関連する△△にも関心があります」のように、幅を持たせて答えるのが安全です。職種別採用を打ち出している企業では、専門性の明確さが評価される場面もあるため、企業の採用方針を確かめた上で答え方を調整してください。

「何でもやる」を含めた言い方

ベンチャーでは、同じ職種名の中でも複数の役割を兼ねる場面があります。「カスタマーサクセスをやりたい」と答えつつ、「○○の立ち上げ期は、営業と兼ねる場面もあると伺っています。その経験も吸収したいです」と添えると、ベンチャーの働き方への理解と、1つの仕事に固執しない姿勢の両方が伝わります。ベンチャーの職種一覧で、新卒で就ける職種と配属のされ方を整理しています。

ケース別:職種・業界ごとの答え方の文例

結論として、職種や業界の決まり方で、答え方の型を使い分けます。本音に近い型を選ぶ方が、深掘りの質問に耐えやすくなります。

型使う場面言い方の例
職種が決まっている希望職種が明確で、業務経験もある「御社の○○職として、△△の仕事に取り組みたいです」
幅広く挑戦したい新規事業や職種横断に関心がある「○○から始めて、事業全体を見られる位置で経験を積みたいです」
職種未決定複数職種で迷っていて、材料を集めている段階「現時点では○○と△△で経験を積みたい気持ちが半々です」

1. 職種が決まっている場合(例:マーケティング)

``` 御社のマーケティング職として、SNS広告の運用と効果検証の仕事に取り組みたいです。

学生時代の長期インターンでSNS運用を担当した経験があり、

数値の読み取りと施策の改善を続ける働き方に手応えを感じました。

御社の採用ページで拝見した「新卒がデジタル広告の運用から任される」という部分と、

その経験が重なる点に強く惹かれています。 ```

  • 職種名と業務内容を具体に落として、学生時代の経験と結びつける
  • 採用ページ・募集要項の記述を1つ引用すると、企業研究の確からしさが伝わる
  • 配属の希望を言い切る場合も「○○を軸に」のように、幅を持たせた表現にする

2. 幅広く挑戦したい場合(例:新規事業に関心あり)

``` 御社の新規事業の立ち上げに関わりたいと考えています。

職種で言うと、事業開発や法人営業からスタートし、

事業全体の数字が見える位置で経験を積みたいです。

長期インターンで営業と企画の両方を経験した中で、

事業の進め方に関心が強くなった背景があります。 ```

  • ベンチャー特有の「職種を越えて動く」が、本人の志向と重なっていると伝わる
  • 1職種に絞らず、「○○から始めて△△へ」の順を示すと、長期の計画が感じられる
  • 新規事業に関心がある場合は、社長室・経営企画に新卒で入れるかもあわせて読むと、言葉の整理が進みます

3. まだ職種が決まっていない場合(例:営業・企画で迷い中)

``` 現時点では、営業と企画で経験を積みたい気持ちが半々です。

長期インターンで両方を経験した中で、

営業は顧客の声を直接聞ける点に、

企画は中長期で事業の方向を考えられる点に惹かれています。

御社の新卒配属では両方を経験する機会があると伺っており、

その中で自分の軸を定めたいです。 ```

  • 「決まっていない」と正直に答える方が、不自然な断定より評価が安定しやすい
  • 「配属のどこで経験できるか」まで触れると、企業研究の確からしさが残る
  • 自分の職種の軸を整理するなら、自己分析のやり方の手順も参考になります

就活生

やりたいことが具体的に浮かびません。「御社の事業に貢献したい」のような抽象的な答えだと落ちますか?

ベンチャールーキーズ編集部

抽象的な答えが減点されるのは、「言葉と事実のつながり」が薄く見えるときです。「御社の事業に貢献したい」で終わらず、どの事業・どの職種・どの業務なのかの具体まで入ると、志望度と企業研究の2点が同時に伝わります。

職種名が思い浮かばない場合は、まず募集要項に書かれている職種を1つ選び、仕事内容を1行で言葉にしてから答えに組み込むとまとまります。自己分析と企業研究の両面で軸を揃えたいときは、自分の強みが分からないときの見つけ方とベンチャーの面接で聞かれる質問と答え方もあわせて参考にしてください。

「何がやりたいか」の軸を言葉にするところから、一緒に整理します。

やってはいけない答え方と対策

結論として、答え方の失敗は「具体の欠如」「職種への固執」「他社でも使える抽象論」の3つで起こります。あてはまる項目があれば、対策側の書き方で練習してください。

  • 「御社の事業に貢献したい」で終わっている(事業名・職種名・業務内容の具体を2つ以上入れる)
  • 「成長したい」「挑戦したい」が主語になっている(企業への貢献を主語にして、成長はその結果として一言添える)
  • 1つの職種だけを強く主張している(ベンチャーの配属の流動性を踏まえ、「○○を軸に、△△にも関心があります」の幅で答える)
  • 答えが大手でもベンチャーでも使えそうな抽象論に偏っている(募集要項・採用ページから具体名詞を2つ以上入れ替える)
  • 入社直後の仕事ではなく、将来のキャリアプランの話に偏っている(入社直後~2・3年の仕事内容を軸にし、長期は「キャリアプランで答える」として分ける)

企業研究の整理が追いついていない場合は、非上場ベンチャーの業績や将来性の調べ方も参考になります。

よくある質問

「入社後にやりたいこと」と「志望動機」はどう違いますか

志望動機は「なぜ御社か」、入社後にやりたいことは「入社直後~2・3年で何をするか」を答える質問です。重複を避けるため、志望動機は事業・人・制度のうち惹かれた理由を話し、入社後にやりたいことは職種・業務の具体を話す、と役割を分けると面接全体の印象が整理されます。

「入社後にやりたいこと」と「キャリアプラン」の答え方は分けた方がよいですか

分けた方が安全です。入社後にやりたいことは2・3年までの具体、キャリアプランは3・5・10年後の長期の方向という時間軸の分担にすると、2つの質問の答えが混ざりません。キャリアプランの詳しい答え方は面接でキャリアプランを聞かれたらに整理しています。

答えた仕事内容が配属希望と違ってもよいですか

面接で話したことと配属希望の内容は、ずれていても大きな問題にはなりません。企業も新卒の希望はある程度変わる前提で選考を進めます。ただし、面接で「○○しかやりたくない」と断定した場合は、別の配属を提示されたときの心構えを聞かれる場面もあります。幅を持たせた言い方の方が、配属調整の場面でも整合が取りやすいです。

仕事を知らない学生が「やりたいこと」を無理に捏造しても大丈夫ですか

捏造した答えは、志望理由や他社の選考状況との整合が崩れやすく、深掘りで矛盾が出ます。「○○の経験はまだありません」と素直に言ったうえで、「長期インターンや説明会で見た△△の仕事に関心を持ちました」と事実ベースで答える方が、評価が安定します。「第一志望ですか」の答え方でも、嘘より事実と軸の一貫性が評価されるという考え方を整理しています。

面接で「将来は起業したい」と答えてもよいですか

起業を目標として素直に話すのは問題ありませんが、入社後にやりたい仕事と結びつけて話す必要があります。「将来独立したいので、入社後は○○の経験を積みたいです」のように、御社でやりたいことを主軸に置いて、起業はその先の目標として位置づけると自然です。

「幅広く」と答えるのは評価が下がりますか

「何でもやりたいです」で終わると、具体性が薄く見えやすいです。「○○を軸に、△△にも関心があります」のように、軸となる職種を1つ置いたうえで幅を示すと、具体性と柔軟性の両方が伝わります。

1職種しか知らない状態で面接に臨むのは避けた方がよいですか

全職種を調べる必要はありません。志望企業で募集されている職種のうち、関心のある2~3職種を事前に調べておけば、質問に答えられます。関連する職種名は、企業の採用ページと職種情報提供サイト job tag の2つで補えます。

答える時間はどれくらいが目安ですか

1分前後が基本です。結論を1文、理由を2~3文、具体を2~3文、締めを1文の構成だと、ちょうど1分前後の文量になります。長くなりすぎたら、具体を1つに絞って削るのが分かりやすい調整の仕方です。

「入社後にやりたいこと」の答え方は、ベンチャーと大手で変えた方がよいですか

ベンチャーでは配属が流動的、大手では配属や職種が募集時点である程度決まっているなど、企業ごとの前提が違います。ベンチャーの面接では「職種を越えて動く」を前提に幅を持たせた言い方、大手の面接では募集職種に沿った具体的な業務内容を話すなど、使い分けると評価が安定しやすくなります。大手との違いの整理はベンチャーと大手はどっちがいいかにまとめています。

まとめ

面接の「入社後にやりたいこと」は、志望度と企業研究の確からしさ、入社後のミスマッチの小ささを同時に見る質問です。仕事を知らなくても、材料を集めれば答えは組み立てられます。要点を5つに整理します。

  • 答えは「結論→理由→具体」の順で1分前後、仕事名と事業名を2つ以上入れる
  • 準備は、募集要項・職種情報提供サイト・インターンやOB訪問の3つで材料を集める
  • 職種が決まっている場合・幅広く挑戦したい場合・まだ職種が決まっていない場合の3パターンから、本音に近い型を選ぶ
  • ベンチャーの面接では配属の流動性を前提に、「○○を軸に、△△にも関心があります」の幅を持たせる
  • 志望動機・キャリアプラン・入社後にやりたいことの3つは、役割を分けて準備すると面接全体の印象が整理される

答えの型を覚えるだけでなく、自分の言葉に落ちているかで評価が決まります。面接の準備度チェックで、志望理由と仕事内容の言語化がどこまで進んでいるかを確かめてから、志望企業ごとに答えを組み立ててみてください。28卒の面接対策で、面接全体の評価軸と準備の順番を整理しています。

運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部

入社後のリアル志望動機面接

ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。

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