ベンチャー新卒採用の理由と、入社後に期待される4つの役割と準備

ベンチャーが新卒を採用する理由は、事業拡大のスピード・組織文化の広げ方・採用市場の実情の3つに整理できます。入社後に期待される4つの役割、会社フェーズ別の違い、面接・ESで確かめる方法までまとめました。
本記事での「ベンチャー」は、創業から日が浅く、事業の拡大を続けている企業全般を指します。中小企業(中小企業基本法第2条の定義)とは別の概念で、法律上の定義はありません。
先に結論
- ベンチャーが新卒を採用する理由は、事業拡大のスピードに人員が追いつかない・組織文化を同世代で広げたい・中途市場だけでは人数も層も足りないの3つに整理できます
- 入社後に新卒が期待されるのは、早い貢献・カルチャーの体現と拡散・吸収力と適応力・中長期での中核人材化の4つの役割です
- 期待の中身は会社のフェーズで大きく変わります。アーリー期は「事業を一緒に作る」、ミドル期は「仕組みを整える」、メガ期は「大手に近い育成の中で核になる」が中心です
- 期待と実態のギャップが起きやすいのは、「成長」の意味・「裁量」の意味・教育と即戦力のバランスの3点です
- 面接・ESでは、「なぜ新卒を採用しているのか」「新卒に何年目でどこまで任せているか」の2問を自分から聞くと、期待の中身が具体的に見えます
この記事で分かること
- ベンチャーが新卒を採用する3つの理由(公的資料と採用市場の数字で整理)
- 大手の新卒採用と違う3つのポイント(採用規模・選考・配属と教育)
- 入社後に期待される4つの役割と、会社フェーズ別の違い
- 期待と実態のギャップが起きる3つのポイント
- 面接・ESで「期待されていること」を具体的に引き出す聞き方
ベンチャーが自分に期待することと、自分がやりたいことの重なり方を一緒に整理できます
ベンチャーが新卒を採用する理由
ベンチャーが新卒を採用する理由は、事業拡大のスピードに人員が追いつかない・組織文化を同世代で広げたい・中途市場だけでは人数と層が確保できない、の3つに整理できます。どれか1つが突出するのではなく、企業ごとに重みが違います。
事業拡大のスピードに人員が追いつかない
ベンチャーは事業の成長に合わせて人を増やし続ける必要があります。2022年に決まったスタートアップ育成5か年計画(新しいタブで開きます)では、スタートアップへの投資額を2027年度に10兆円規模(当時の約10倍)にする目標が示されました。2026年5月のスタートアップ総力創出パッケージ(新しいタブで開きます)によると、国内のスタートアップ数は約16,100社(2021年)から約25,000社に増えています。
事業の拡大が続く会社では、人員計画は中途採用だけでは埋まりません。1~2年先を見越して組織の土台になる層を自前で育てる発想が出て、新卒採用は「中長期の人員計画の起点」として位置づけられます。
組織の文化を同世代で広げたい
採用で企業が重視する項目では、「人柄」「熱意」「可能性」の3軸が特に強く出ます。
| 項目 | 企業が採用基準で重視 |
|---|---|
| 人柄 | 93.8% |
| 自社への熱意 | 73.4% |
| 今後の可能性 | 71.0% |
| 性格適性検査の結果 | 38.8% |
| アルバイト経験 | 31.4% |
出典:株式会社インディードリクルートパートナーズ リサーチセンター『就職白書2026(新しいタブで開きます)』(2026年2月20日公表)。企業調査は新卒採用を実施する企業1,161社を対象(2025年12月~2026年1月実施、複数回答)。
人柄・熱意・可能性は、スキルより「会社の文化や価値観に合うか」で測られる軸です。ベンチャーは創業期の価値観が組織全体に強く残りやすく、同じ時期に入った同期で文化を共有する運用に向きます。新卒は入社後の文化を自分の初期設定にできる点で、文化を広げる役割を担いやすくなります。
中途市場だけでは人数と層が確保できない
採用市場では、新卒だけでなく中途も企業の取り合いが続いています。キャリタス『2027年卒・新卒採用に関する企業調査-中間調査』(新しいタブで開きます)(2026年7月27日公表、企業1,022社)では、27卒の内定者充足率の平均は54.3%(2026年7月上旬時点)でした。採用計画の約半分しか埋まっていない状態です。
厚労省『令和7年転職者実態調査』(新しいタブで開きます)(2026年9月25日公表)では、今後3年間に転職者を採用する予定の事業所のうち「転職者を優先して採用したい」は40.0%、「新規学卒者を優先して採用したい」は9.8%でした。中途志向が強いとはいえ、企業の採用枠全体が広がった状態で、新卒・中途の両方を増やしている構図です。
親ハブの28卒の面接対策は何をすればいいか、採用する側が見ている3つの評価軸では、採用側の評価軸を面接の見方に落として整理しています。
大手の新卒採用との違い
大手と比べると、ベンチャーは採用規模が小さい・選考が早く少人数制・配属と教育が入社後に合わせて柔軟、という違いがあります。この違いが、入社後の「期待される役割」の違いに直結します。
採用規模と選考プロセスの違い
採用規模は、大手が数十~数百人単位、ベンチャーは数人~数十人単位が多い傾向です。中小企業基本法第2条(新しいタブで開きます)では製造業その他で従業員300人以下を中小企業と定義しており、ベンチャーの多くがこの範囲に入ります。採用規模が小さいと、1人あたりの採用コスト(説明会・面接・内定後フォロー)は相対的に高く、企業は「少数を厳選する」運用に傾きます。
選考プロセスは、ベンチャーのほうが企業ごとのばらつきが大きく、インターン経由の早期選考に重点を置く会社もあります。内閣府『令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査』(新しいタブで開きます)の概要版(p.12)によると、26卒が最初に内々定を受けた月は、「国内企業(ベンチャー企業)」で6月、「国内企業(ベンチャー企業以外)」で5月が最多でした。平均の最多月だけを見るとベンチャーのほうがやや遅めですが、同じ内閣府調査(p.9)では、インターンシップ参加者のうち73.5%が参加後に「早期選考の案内」を受けており、インターン経由では卒業年度の前年から選考に進む学生もいます。
| 時期 | 内閣府調査(26卒)での最多月 |
|---|---|
| 国内企業(ベンチャー企業)での最初の内々定 | 6月 |
| 国内企業(ベンチャー企業以外)での最初の内々定 | 5月 |
出典:内閣府『令和7年度 学生の就職・採用活動開始時期等に関する調査』(2025年12月12日公表、有効回答4,415名)。「ベンチャー企業」は回答者の自己判断による区分で、定義は示されていません。
早期選考の全体像はベンチャーの早期選考はいつから何をするかにまとめています。インターン経由の選考は、三省合意(インターンシップ4類型)(新しいタブで開きます)で、5日以上の「タイプ3」で得た学生情報を広報活動(3月以降)・採用選考活動(6月以降)に使えるルールが続いています。1日の説明会型(タイプ1)やキャリア教育(タイプ2)で得た学生情報は、制度上、採用選考に使えません。
配属と教育のつき方
大手は入社後に総合職として配属が決まり、数か月の集合研修を経てOJTに入る運用が一般的です。ベンチャーでは配属が入社前に決まっていること、または1on1のOJTが中心になることが多く、集合研修は短めです。ベンチャーの職種一覧、新卒で就ける7つの仕事と配属が決まる仕組みで職種ごとの配属パターンを、ベンチャーの教育体制はどうなっているかで研修の有無が入社後にどう効くかを整理しています。
入社後に新卒に期待される4つの役割
ベンチャーが新卒に期待するのは、早い貢献・カルチャーの体現と拡散・吸収力と適応力・中長期での中核人材化の4つの役割です。4つは独立しているのではなく、入社後の年次に沿って重みが変わります。
早い貢献とカルチャーの体現
ベンチャーの新卒は、入社半年~1年のうちに「数字で見える貢献」を期待されるケースがあります。営業なら担当アカウント数と商談数、エンジニアなら担当機能のリリース数、マーケティング職なら施策の実行数、といった形で成果が見られます。採用側が重視する「可能性」(就職白書2026で71.0%)は、「3年後にどこまで任せられそうか」の目安で、1年目から「可能性のある人が実際に動けるか」が確認されます。
同時に、新卒には会社のカルチャー(創業期の価値観・顧客への向き合い方・意思決定のスピード・情報共有の密度など)を体現し、同僚や後輩に広げる役割が求められます。カルチャーの読み方はベンチャーのノリがきついか不安な人へ、社風を見極める5つの方法で整理しています。
吸収力と中核人材への成長
吸収力は、「必要になった分野を自分で学ぶ姿勢」として評価されます。ベンチャーでは担当業務の範囲が入社後に広がりやすく、未経験の分野を自分で学ぶ機会が多くなります。中長期では、新卒が入社3~5年目で部署のリーダーや新規事業の立ち上げ担当になるケースが大手より早く来ることが多く、採用時点でその成長曲線を見込みます。
厚労省『令和4年3月卒 新規学卒就職者の離職状況』(新しいタブで開きます)(令和7年10月24日公表)によると、新規大卒就職者の就職後3年以内の離職率は33.8%で、事業所規模別には5人未満57.5%、5~29人52.0%、30~99人41.9%、100~499人33.9%、500~999人31.5%、1,000人以上27.0%です。小さな事業所ほど離職率が高い傾向があります。ただし、ここでの「事業所規模」は企業全体の規模ではなく、同じ会社の支店・支社ごとの数値である点に注意してください。ベンチャー企業を直接集計したデータではないため、応募先の離職率は後述の職場情報の提供制度で個別に確認するほうが確実です。採用側はこうした傾向を把握したうえで、「3年目まで会社に残り、中核人材に育つ可能性」を特に見ます。

就活生
「ベンチャーが新卒を採用する理由は分かりました。でも結局、入社後に『何を』『どこまで』やれば期待に応えたことになるのか、具体像がぼんやりしています」

ベンチャールーキーズ編集部
「何を・どこまで」は、会社のフェーズと職種で中身が大きく変わるため、1つの基準にまとめるのは難しいのが実情です。入社前に見るとよい観点は3つあります。1つ目は募集要項の「仕事内容」欄に、1年目・2~3年目・4年目以降の役割分担が書かれているかです。書かれている会社は、期待の階段が社内で言語化されています。2つ目は面接で「新卒1人目/2期目/3期目」が入社したのが何年かを聞くことです。新卒採用の歴が浅い会社は、期待も実行も試行錯誤の最中です。3つ目はカジュアル面談で現役の若手社員(できれば入社2~3年目)に「入社1年目で任されたことの中で、一番手応えが大きかった仕事」を聞くことです。回答が具体的な数字・プロジェクト名・顧客名で返ってくれば、新卒に実際に任せている範囲が見えます。
ベンチャーの面接で「新卒に何を期待しているか」を引き出す聞き方を、志望先ごとに準備できます
会社のフェーズ別に見る期待の違い
同じ「ベンチャー」でも、会社のフェーズによって新卒への期待は大きく変わります。ここではアーリー期(創業~数十人)、ミドル期(数十~数百人)、メガ・レイター期(数百人以上)の3段階で整理します。
| フェーズ | 社員規模の目安 | 新卒に期待されやすい中心 | 教育のつき方 |
|---|---|---|---|
| アーリー期 | 創業~数十人 | 事業を一緒に作る・1人で複数役割 | OJT中心、研修は短め |
| ミドル期 | 数十~数百人 | 仕組みを整える・同世代の中核に育つ | 研修・メンター導入期 |
| メガ・レイター期 | 数百人以上 | 大手に近い育成の中で文化の核になる | 集合研修あり |
※上の表は編集部整理です。企業ごとに運用が大きく違うため、応募先の採用ページ・会社概要・直近のIR資料(上場企業の場合)で、採用人数・階層・教育制度を確かめてください。
アーリー期
アーリー期のベンチャーは、まだ事業の勝ち筋を探している段階で、組織の仕組みも整っていないことが多くなります。2025年度新規開業実態調査(日本政策金融公庫)(新しいタブで開きます)(2025年12月5日公表)によると、開業時の平均従業者数は2.8人(経営者本人を含む)で、創業期の多くは少人数で始まります。この時期の新卒は、採用担当・経営企画・営業・カスタマーサクセスなど、1人が複数の役割をかけ持つことがあります。即戦力に近い吸収力を求められやすく、研修よりOJTで走りながら覚える比重が高くなります。詳しくはスタートアップ新卒のリスク5つで整理しています。
ミドル期とメガ・レイター期
ミドル期は事業が軌道に乗り始めて組織の仕組みを整える段階で、新卒には「仕組みを一緒に作り、同世代の中核に育つ」役割が期待されやすくなります。研修・評価制度・メンターがつくかどうかは、この段階で導入される会社が多くなります。
メガ・レイター期(上場後・大企業規模)は、採用規模が大手に近づき、研修も体系的になります。経済産業省のJ-Startup(新しいタブで開きます)(2018年開始、累計約270社を選定)に入るような企業では、大手並みの集合研修を実施する会社もあります。新卒には「大手に近い育成の中で、ベンチャー発の文化の核になる」役割が期待されやすくなります。メガベンチャーの新卒採用の実態はメガベンチャー新卒の難易度で整理しています。
期待と実態のギャップが起きやすい3つのポイント
入社前の期待と入社後の実態がずれやすいのは、「成長」の意味・「裁量」の意味・教育と即戦力のバランスの3点です。面接でこの3点を具体化しておくと、入社後のギャップが小さくなります。
「成長」と「裁量」の取り違え
「ベンチャーなら早く成長できる」と「ベンチャーなら裁量が大きい」は、就活でよく使われる言い回しですが、中身は会社によって違います。成長は「任される範囲の広さ」と「フィードバックの質と量」の2つで決まる傾向があり、裁量は「意思決定できる範囲」と「結果の責任を自分で持つ範囲」で決まる傾向があります。ベンチャーで成長できるのは本当かで、成長の中身を分解しています。
教育と即戦力のバランス
教育と即戦力のバランスは、会社のフェーズに加えて、職種・配属先の上司でも変わります。「新卒の間は教育期間」と考える会社もあれば、「1か月で担当を持ってもらう」会社もあります。採用ページだけでは実態が見えないため、カジュアル面談で「新卒入社の人が、半年~1年で担当した仕事の範囲」を具体的に聞くと、バランスが見えてきます。カジュアル面談で新卒が聞くべき質問で聞き方の型をまとめています。
面接・ESで「期待されていること」を確かめる方法
面接・ESの場で、ベンチャーが自分に何を期待しているかを具体化する方法が2つあります。募集要項の読み方と、面接・カジュアル面談での聞き方です。
募集要項の読み方
募集要項(新卒採用ページ、求人票)は「仕事内容」「求める人物像」「待遇」「選考プロセス」の4ブロックが並びます。期待されていることを読み取るときは、仕事内容と求める人物像の2つを突き合わせます。仕事内容に「新卒1年目で担当すること」「2~3年目で任せる領域」が分かれて書かれていれば、期待の階段が社内で言語化されている会社と判断できます。求める人物像で「主体的に動ける」「変化に適応できる」といった形容詞だけが並ぶ場合は、面接で「具体的にどんな行動を評価するか」を自分から聞く必要があります。
職場情報は、法律(若者雇用促進法に基づく職場情報の提供制度(新しいタブで開きます))に基づいて、企業に直近3年の新卒採用者数・離職者数・平均勤続年数・月平均所定外労働時間・有給休暇の平均取得日数を聞くことができます。応募者から求めがあれば、企業は3類型(募集・採用/能力開発/職場定着)それぞれ1項目以上を提供する義務があります。
面接・カジュアル面談で聞くこと
面接・カジュアル面談では、以下の2問を自分から聞くと「期待の中身」が具体的になります。
- 「御社が新卒を採用している理由と、中途ではなく新卒だからこそ任せたいことは何ですか」
- 「新卒入社の方で、入社1年目・3年目でどんな仕事を任せていますか。具体的な例を1つ教えてください」
1問目は、採用担当者の説明の抽象度を測るためです。「文化を一緒に作ってほしい」で止まる会社と、「新規事業の◯◯分野を立ち上げる人材を、中途ではなく新卒から育てたい」まで答えられる会社では、新卒への期待の明確さが違います。2問目は、採用担当の説明と実際の運用がどこまでつながっているかを見るためです。具体例が出てこなければ、採用担当の「期待」と現場の運用が離れている可能性があります。
自分がベンチャーのどんな期待に合いやすいかは、ベンチャー適性診断(14問・約3分)で判断の手がかりが得られます。志望動機の作り方はなぜベンチャーなのか、面接で聞かれたときの答え方と志望動機の作り方で整理しています。
よくある失敗と対策
ベンチャーの新卒採用について、就活で起きやすい失敗が3つあります。どれも入社前の情報収集と面接の聞き方で避けられます。
- 「ベンチャーだから成長できる」で志望動機を止めて、面接で「どんな成長か」を具体化できない
- 採用ページの「若手が活躍」「裁量が大きい」をそのまま信じ、入社後の仕事の範囲を自分で確かめていない
- 「新卒を採用する理由」を企業に直接聞かず、採用側の期待と自分の提供価値がかみ合うかを確かめていない
対策は、本記事で紹介した「募集要項の読み方」と「面接で聞く2問」を、志望する全社で実行することです。書類選考の通過率を上げる書き方の順番はベンチャーの書類選考で落ちる6つの理由、面接の深掘りで聞かれる質問はベンチャー面接で聞かれる質問と答え方で整理しています。
よくある質問
ベンチャーが新卒を採用する一番の理由は何ですか
一番の理由は会社によって違います。事業拡大のスピード・組織文化の広げ方・採用市場の実情の3つのうち、どれが突出しているかは、会社のフェーズと直近の採用計画で変わります。志望先のIR資料・採用ページで「直近3年の新卒採用人数」の推移を見ると、採用方針が安定しているか拡大中かが分かります。
中途採用があるのに、なぜ新卒を採る必要があるのですか
中途市場では、マネジメント経験者や特定スキルを持つエンジニアなどを計画どおりに採用できない会社があります。キャリタス『2027年卒・新卒採用に関する企業調査』(新しいタブで開きます)では、27卒の内定者充足率が54.3%にとどまっており、新卒側でも採用枠を埋め切れていません。新卒は中長期の中核人材を自前で育てる手段としても、採用計画で重視されます。
ベンチャーの新卒は何年目で主力になりますか
会社のフェーズと職種で変わりますが、ミドル期以降のベンチャーで3~5年目にリーダー・新規事業担当になるケースが大手より早く来ることが多くなります。実際の年数は、面接で「御社で入社3年目の新卒社員が、今担当している仕事」を聞くと具体的に見えます。
「新卒を大切にする会社」はどう見分けますか
直近3年の新卒採用者数・離職者数・平均勤続年数などは、若者雇用促進法に基づく職場情報の提供制度(新しいタブで開きます)で確認できます(応募者から求めがあれば、企業は3類型それぞれ1項目以上を提供する義務があります)。一方、1on1・メンター制度の有無や研修の具体的な時間数は制度の提供義務の対象ではないため、採用ページや面接・カジュアル面談で個別に確認してください。制度の数字と、面接で確かめた運用の両方を見ると、新卒への向き合い方が判断しやすくなります。
新卒入社後、何年くらいで転職するのが一般的ですか
厚労省の離職状況調査(新しいタブで開きます)によると、大卒の3年以内離職率は33.8%(令和4年3月卒)です。事業所規模別には、100人未満の事業所で4割以上、1,000人以上で27.0%と、小さな事業所ほど離職率が高い傾向があります。この数字はベンチャーを直接集計したものではないため、応募先の離職率は職場情報の提供制度や面接で個別に確認してください。離職率データの正しい読み方はベンチャーの離職率はどう見るかで詳しく説明しています。
1人目の新卒として入るのは有利ですか、不利ですか
有利・不利の両面があります。有利な面は、同期がいないぶん経営陣との距離が近く、意思決定に関わりやすいことです。不利な面は、研修やキャリアパスが整っていない可能性が高く、自分で業務を立ち上げる必要があることです。採用理由として「1人目の新卒を採る狙い」を面接で聞くと、会社がどこまで覚悟を持って新卒採用を始めたかが見えます。
新卒採用をしていないベンチャーには、応募できませんか
新卒採用を公式には実施していないベンチャーでも、通年採用・ポテンシャル採用の枠で応募を受け付ける会社があります。公式ページに新卒採用ページがない場合は、採用窓口のメールフォームから直接問い合わせる方法が1つの選択肢です。採用側は「新卒を採りたいが、今年度は中途を優先した」といった事情があることもあります。
1年目で任される仕事が、面接の説明と違ったらどうしますか
入社直後にすぐ辞めるのではなく、まず「配属先の上司と1on1で、担当業務の変更の背景を確認する」ことから始めます。採用時の期待と入社後の実態がずれるのは、ベンチャーに限らず起きる現象です。確認した上で、半年~1年のスパンで調整するか、キャリアチェンジを含めて考えます。入社後のミスマッチへの対処はベンチャーの新卒1年目で起きることで詳しく説明しています。
まとめ
ベンチャーが新卒を採用する理由は、事業拡大のスピード・組織文化の広げ方・採用市場の実情の3つに整理できます。入社後に期待されるのは、早い貢献・カルチャーの体現と拡散・吸収力と適応力・中長期での中核人材化の4つの役割で、会社のフェーズで中身が大きく変わります。
- 採用理由は「事業拡大・文化・採用市場」の3軸で、企業ごとに重みが違います。志望先のIR資料と採用ページで、直近3年の新卒採用人数の推移を確認します
- 大手との違いは、採用規模・選考プロセス・配属と教育の3点で、ベンチャーは少人数・早期・OJT中心に傾きます
- 入社後の期待は4つの役割に分けて考えると具体像が描けます。期待の中身はフェーズ(アーリー・ミドル・メガ)で変わります
- 期待と実態のギャップが起きやすいのは「成長」「裁量」「教育と即戦力のバランス」の3点で、面接・カジュアル面談で具体化します
- 面接では「御社が新卒を採用する理由」「新卒1~3年目に任せている仕事の具体例」の2問を自分から聞くと、採用方針と実際の運用の両方が見えます
次のアクションは、志望しているベンチャー2~3社をピックアップし、本記事で紹介した「募集要項の読み方」と「面接の2問」をそれぞれで実行することです。採用側の期待と自分の提供価値のかみ合わせが見えてきたら、志望動機はなぜベンチャーなのか、面接対策は28卒の面接対策、入社後のリアルはベンチャーの新卒1年目で起きることで深掘りできます。
迷っているうちに、一度整理しませんか
新卒採用の選考に携わってきたメンバーと、オンラインで30分。次の4つを相談できます。
ES添削 ― 選考する側の目で読み、伝わりにくいところを一緒に直す詳しく見る
面接対策 ― 面接で見られているポイントから、答え方を準備する詳しく見る
キャリア相談 ― 大手・ベンチャー・公務員など、どの道に進むかを比べながら整理する詳しく見る
自己分析の手伝い ― 自分に合う仕事や働き方を、これまでの経験から一緒に探す詳しく見る
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運営:株式会社ヘルスベイシス/ベンチャールーキーズ編集部
ベンチャールーキーズ編集部
公的機関や調査会社が公表しているデータをもとに記事を作成しています。ES添削・面接対策などの相談には、新卒採用の選考に携わってきたメンバーが対応します。


